女子アスリート対談『カラフルトーク 年末SP①』片岡安祐美×石井寛子

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4年目を迎えたガールズケイリンをリードする存在の石井寛子と、茨城ゴールデンゴールズの選手兼監督として活躍する片岡安祐美。今年6月に競輪場のイベントですでに対談していたという同世代の2人による本音トークが炸裂した。

子供時代は真逆の競技

■初対談を振り返ってください。お互いの印象は?
石井「テレビで見る人だなーって(笑)。めっちゃ可愛いですよね!」
片岡「私は、競輪選手として聞いていましたが、会ってみると私よりは背が大きいですけど、意外と小柄な方だなと。でもやはりお尻ともも周りの筋肉すごいなって思いました。競輪については、父親が好きだったこともあってよく観に行っていて、カンカンカンという鐘(残り1周の合図)が鳴った瞬間、(父親が)勝つと美味しいものを食べさせてもらえるという子供の安易な考えで『いけー!まくれー!させー!』と騒いでいましたね。遊ぶときも、公園を自転車でぐるぐる回りながら、妹と競輪ごっこをしていたほどです」
石井「面白い話があるんですよね、映画館で…」
片岡「そう、映画館で映画を観ていたら、CMで競輪のシーンがあって、カンカンカンという鐘の音が鳴り響いた瞬間、私と妹が条件反射で『いけー!まくれー!させー!』っていつものように叫んでしまって…。母親にすごく怒られて、その後、お父さんが怒られていました(笑)」
石井「私は、親戚に元プロ野球選手がいて、父に連れられて野球はよく観ていました」
片岡「石井浩郎選手なんですよ!超有名ですよね。ジャイアンツにもいましたし、引退してからはもつ鍋屋もやっていて、私行きましたよ」
石井「そう考えると、私たちの子供の頃は今と真逆でしたね(笑)。高校生のとき、陸上を続けるか、自転車をやるか、野球のマネージャーをやるかで本当に悩みましたから」

■真逆だった2人を今の競技に惹き込んだ魅力とは?
石井「ガールズケイリンはスピード感と、女子が走るので華やかなところは魅力です。あとお客さんからすれば賭けやすいところも魅力だと思います。選手としては、辛いことの方が多いですかね。お客さんの期待を背負っているので勝たなければいけないですし、負けて楽しいこともないので。勝っても楽しい、嬉しいというよりは、ホッとします」
片岡「私は年々、野球にはまっています。先ほど石井さんも仰っていましたが、負けて楽しいなんてことはありえないですし、スポーツは辛いことの方が多いと思います。でもその辛さを乗り越えた先にある、“勝利”という喜びを味わうために辛い練習でも頑張れるのだと思います。正直、辞めたいと思ったこともありましたし、去年も『今シーズンで引退します。実家に帰ります』と会社にも球団にも、親にも伝えていました。ですが、野球を始めた頃の気持ち、純粋に楽しくて仕方なかった頃の気持ちを思い出してきて、その一瞬一瞬を楽しむようにしたら結果がどんどん付いてきて、監督として優勝も経験できたことで『これはもうダメだ、私は野球から一生離れられない』って思いました。複雑ですけど、知れば知るほどシンプルなスポーツなんじゃないか。難しく考えすぎていたのかなと、年々、野球を知ることによって感じますね」

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共通点は“勝って反省”

■スポーツは勝敗が付き物ですが、負けたときのメンタルケアはどのようにしていますか?
片岡「私の場合、色々な人に話を聞きます。元プロ選手だったりOBの選手だったり、上だろうが下だろうが関係なく疑問に思ったことは電話して聞きますね。色々な人の話を聞くようにしています」
石井「相談相手には困らなそうですよね」
片岡「そこは本当に、宝物というわけではないですけど、男の人に混じって野球をやってきた分、プロの選手や大学の指導者と話をする機会があって、監督をやれている理由としては、相談できる人が周りにたくさんいることは大きいと思います」
石井「私は負けたら引きずるタイプで、9月のオールスターで人気を背負いながらも6着になったときは、ずっと引きずってしまい、次も負けて、その次も負けて…。これはダメだと思い、10月は思い切って休養を取りました」
片岡「個人競技はそこが辛いですよね。私の場合は、負けて悔しいと思う選手が自分のほかに25人いるので、分かち合うことができますから」
石井「チームって良いなって思います(笑)」
片岡「でも私も結構、引きずるタイプでして、昨年の都市対抗野球の予選で、球団創設10年目にして、初めて初戦で敗退しました。それまでも悔しくて泣いたことはありましたけど、一晩中泣いたのはそのときが初めてでしたね。とにかく泣き明かしました。選手たちに慰めてもらって『この敗戦を生かすも殺すも、安祐美の今後次第だから』っていわれて、気持ちの切り替えというより『もう二度とあんな思いはしたくない』と決意してからは、厳しさを持って野球に取り組めるようになりました」

■普段、心がけていることはありますか?
片岡「私は、勝ったときにミーティングをするようにしています。負けたときのミーティングは、全部“たられば”になってしまうんですね。“たられば”なんていくらでも出てくるので、勝ったとき、どうして勝てたのかが一番大事だと考えて、勝ったときのミーティングを大事にしています。満足のいく試合ってなかなかないですし、そこには必ず反省があるので」
石井「私も満足のいく走りというのはなくて、調子に乗るということもないですね。デビューして12連勝したときには、少しその気があったのですが、その後負けて、調子に乗っちゃダメだって思いました。ネガティブに行こうって」
片岡「そこは“謙虚に行こう”ですよね(笑)。でもこの前、対談させていただいたときも、そこがすごいなって思いました。求めているところが高いので、現状に満足できていないんですよね」

真剣な表情を観てほしい

■今、掲げている目標を教えてください。
石井「12月のガールズグランプリで勝つことですね。今は休み明けに加えて怪我もあって、練習が足りていないのですが、先月のレースで久々に優勝できたことが少し自信になったので、年末にはいい状態に持っていけるよう、練習していきたいと思います」
片岡「今年は球団創設10周年ということで連覇を目指していたのですが、まだまだ欽督(萩本前監督)に並ぶにはお前には早いよって、神様からのお告げがあり準優勝に終わってしまいました。連覇をするためにはもう1回、優勝しないと連覇の権利を与えられないので、来年またリスタートじゃないですけど、新たな1ページになる年にするため、優勝を狙います。また、欽督のときにできなかった都市対抗野球出場も目標にしています」

■最後に、読者へのメッセージをお願いします。
片岡「こういう対談は刺激を受けることは多いですし、違うスポーツですけど、根底にあるものはそのスポーツが好きだったり、頑張りたいとか結果を残したいという気持ちだと思います。女性アスリートの良いところって何かなと考えたとき、試合中やレース中の真剣な顔と、終わった瞬間の笑顔が一番魅力なんじゃないかなというのは色々な人にも言われますし、私もそうだと思うので、笑顔だけじゃなくて、真剣な表情を観に来てもらいたいと思います。私もグラウンドでは厳しい顔をしていると思いますし、そういう姿を見てもらって、私たちのスポーツをもっともっと知ってもらって、興味を持ってもらいたいと思います」
石井「やはり競輪の魅力である迫力やスピード感を味わうには、会場に来て生で観てもらうのが一番ですので、是非、ガールズグランプリを観に、京王閣競輪場で応援してくれたら嬉しいです」

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プロフィール

片岡安祐美
Ayumi Kataoka
生年月日:1986年11月14日
出身:熊本県
血液型:B型
身長:153cm

石井寛子
Hiroko Ishii
生年月日:1986年1月9日
出身:埼玉県
血液型:B型
身長:160cm

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