エアレースパイロット 室屋義秀『新たなシーズンへの挑戦』

Yoshihide Muroya (JPN)

昨年、日本に初上陸を果たし、2日間で12万人の観客を集めた『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』(以下、エアレース世界選手権)が、今年も日本にやってくる。昨年に続き、アジア人初のエアレースパイロットとしてエントリーされている室屋義秀に、昨シーズンの振り返りや、新シーズンへの意気込みを語ってもらった。

Yoshihide Muroya

昨年は優勝するための布石のシーズンだった

■昨シーズンを振り返って、いかがですか?
「「昨シーズンは実は、2016年のシーズンでタイトルを獲るための準備をするシーズンという位置づけでした。今シーズンへの布石というべきシーズンで、特に終盤はチームとして非常に手応えを感じることができました。昨年の1年間で良いチーム体制ができたと感じています」

■初の母国開催を振り返ってください。
「2008年くらいから、エアレース世界選手権を日本で開催したいと考えており、色々な方と協力をして、色々なことをやってきた中で、ようやく実現した自国開催でした。レース自体は、オーバーGにより失格してしまったので残念でしたが、無理をしてセットアップした機体が思ったより速く、トラックのレコードタイムを出すことができたり、総括すると良いレースができたと思います」

■千葉のコースの特徴を教えてください。
「海の上のコースで、直線のスピードが乗るコースになります。つまりスピードが出やすく、同時にGもかかりやすい。オーバーGにならないよう、セットアップは難しいですし、今年もシビアな状況になると思います」

Yoshihide Muroya (JPN)

■いよいよシーズン開幕です。
「先ほども言いましたが、去年のシーズンは今年への布石であり、今年の目標は当然、総合優勝になります。そのために、色々な準備をしてきました。キーポイントは機体で、総合優勝するには、他よりも1秒前に出たい。他の機体より1秒速くというのが大目標でした。それに向けて準備をしてきましたが、規定との調整がつかず、取り入れることができなくなってしまった。これで1秒のアドバンテージがなくなり、また混戦の中に落ちていいます。目標を達成しようというなら、気合を入れないといけません」

■周囲からの期待も高まっています。
「今年はオフィシャルチームパートナーとして昨年に続きFALKENが、テクニカルチームサプライヤーとしてBREITLINGが強力なバックアップをしてくれていますので、力を結集して戦っていきたいと思います。目標は総合優勝と言っていましたが、希望していた機体を用意できなかったので、最終的に総合で表彰台に上がれるよう、3位以内に入りたいと思います」

■自信はありますか?
「エアレース世界選手権に参戦して5シーズン目になりますので、最初の頃よりは落ち着いてレースに臨むことができていますし、技術的な成長は実感があります。昨年に続いてサポートしてくれるメンバーのポテンシャルを診ても、勝負できるチームだと思っています」

■今シーズンの見所を教えてください。
「レースフォーマットが変わったことで、予選からスピードがないといけなくなりました。速いチームが勝つというシンプルな方式になり、ポテンシャルの良いチームが上に行ける。我々は予選から速いので面白いと思いましたし、観ている方もわかりやすく、楽しめるんじゃないでしょうか」

■新シーズンへの意気込みをお願いします。
「2016年は勝負の年だと思い、そのための準備もしてきました。前半は若干苦しい展開が予想されますが、その成果が出せるように、必ず巻き返していきたいと思っています。ぜひ皆さんのご声援をお願いできればと思います」

スポプレ151号_06-15.pdf

プロフィール

Yoshihide Muroya (JPN)

室屋 義秀
Yoshihide Muroya
1973年1月27日生まれ 福島県福島市在住
エアショー、レッドブル・エアレースパイロット。国内ではエアロバティックス(アクロバット/曲技飛行)のエアショーパイロットとして全国を飛び回る中、全日本曲技飛行競技会の開催をサポートするなど、世界中から得たノウハウを生かして安全推進活動にも精力的に取り組み、スカイスポーツ振興のために地上と大空を結ぶ架け橋となるべく活動を続けている。

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