UEFA EURO 2016 report06 フランスvsポルトガル 栄冠を掴んだのは…?

Portugal v France - Final: UEFA Euro 2016

サッカーの欧州一を決める大会『UEFA EURO 2016』が、ついに閉幕した。世界王者ドイツを下して勢いに乗る開催国フランスと、堅実な勝ち上がりを見せてきたポルトガル。栄冠を手にしたのは、完全アウェーでの戦いを強いられたポルトガルだった。

大エース負傷のアクシデント

Portugal v France - Final: UEFA Euro 2016

ポルトガルとフランスの対決は、両軍のエース、クリスティアーノ・ロナウドvsアントワーヌ・グリーズマンの対決としても注目を浴びた。互いに背番号「7」を背負い、所属するレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードはライバル関係にある。つい2ヶ月前にはチャンピオンズリーグの決勝で顔を合わせ、ロナウドとペペを擁するレアル・マドリードが欧州クラブの頂点に立った。その決勝でPKを外し、悔し涙で頬を濡らしたグリーズマンとしては、リベンジするには最高の機会といえた。

しかし、この両雄の対決は思わぬ形で幕を閉じる。開始早々にパイェの激しいチャージを受けたロナウドが17分に一度ピッチを退き、治療を受けて復帰するものの再び座り込んで交代を要請。23分にクアレスマとの交代を余儀なくされた主将はキャプテンマークをナニに託し、顔を両手で覆いながら担架でピッチを後にした。

堅守のポルトガルが初の戴冠へ

これで俄然、フランス優位の風向きが強まり、ボールを支配してポルトガル陣内に攻め込む。しかし、最後のところで体を張るポルトガル守備陣を前に、思うように決定機を量産することができない。準決勝のウェールズ戦を欠場したペペを中心とした守備は今大会でも屈指の堅さを誇り、地元の大声援を受けるフランス相手に決死の守備でゴールを許さず。試合は90分でもスコアが動かず、延長戦へともつれ込んだ。

このままPK戦もありえるような膠着状態を打破したのは、途中出場のエデル。新進気鋭のレナト・サンチェスに代わって投入されていた長身ストライカーは、延長後半4分、左サイドから中央へ切り込むと、そのまま右足を振り抜く。強烈な低弾道のシュートがゴール左隅へと突き刺さり、長かった均衡をポルトガルが破った。

Portugal v France - Final: UEFA Euro 2016

残り10分で猛攻を仕掛けるフランスだが、疲労に加えて焦りも生じた攻撃は精度を欠き、鉄壁のポルトガル守備陣を打ち崩せない。頼みのグリーズマンも封殺され、試合終了の笛とともに国中からため息が漏れた。EURO初優勝を飾ったポルトガルは、代表としての国際タイトル自体、初めてのこと。試合終盤は、ベンチに下がったロナウドがテクニカルエリアまで出て必死に鼓舞。彼自身、「夢」だと語っていた代表初タイトルを、まさにチーム一丸となって成し遂げた。12年前に自国開催のEUROで準優勝に終わり、「クライ・ベイビー」と揶揄された若者が今、同じく涙を流しながら主将としてアンリ・ドロネー杯を高々と掲げている。その涙を見て誰も、かつてのあだ名で呼ぶことはない。12年前の悔し涙を嬉し涙に変えた、世界最高の選手の姿がそこにはあった。

UEFA EURO 2016大会公式サイト
http://jp.uefa.com/uefaeuro/

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