MotoGP日本GP直前インタビュー バレンティーノ・ロッシ ホルヘ・ロレンソ

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10月14日~ 16日にかけて、2016 MotoGP世界選手権シリーズ第15戦(日本GP)がツインリングもてぎで開催される。公式タイヤサプライヤーがブリヂストンからミシュランに変わり、共通ECUとなる今シーズンのMotoGPは、13戦が終了した時点で8名の優勝者が出る波乱のシーズンだ。昨シーズンの年間覇者ホルヘ・ロレンソと、昨シーズンからの好調を維持している“レジェンド”バレンティーノ・ロッシ擁する『Movistar Yamaha MotoGP』、ポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスを擁する『Monster YamahaTech 3』に、今シーズンの調子や日本GPへの意気込みを聞いた。

ベストを尽くして、最高の結果を

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■今シーズンここまでを振り返っていかがですか?
良いシーズンを送ることができて、嬉しく思っているよ。非常にスピードが出ている点はポジティブだね。昨シーズンと比較すると、予選、レースともにより速いんだけど、いくつか運に見放されたレースがあったことも事実。それでも、全体的には良いシーズンだと言える。(第13戦サンマリノGPを終えて)残り5戦で、ランキング2位だからね。今は、良いレースをすることに集中して、それだけを考えたいと思っているよ。

■タイヤメーカー変更(ブリヂストン→ミシュラン)による影響や変化について教えてください。
ブリヂストンからミシュランへのタイヤ変更は、昨季から今季にあった変化のうちで、最も大きなモノのひとつだね。この変化に関して、個人的にはとてもハッピーさ。シーズン前の冬季テストと比較すると、特性も次第に理解してきているし、大きく改善している。実際に、シーズンを通じて良い“レース”をみているし、僕らも速い。サーキットのコンディションによって正しいタイヤ選択がより難しくなったけど、それもレースの一部さ。

■先日のリオデジャネイロオリンピックはご覧になりましたか?何か注目競技などあったら教えて下さい。
もちろん観ていたよ。特定の種目に限らず、全種目に注目していた。いつもオリンピックは大好きでフォローしているんだ。リオデジャネイロとの時差の問題(イタリアとの時差は5時間/イタリアの方が進んでいる)で、特に夜の競技は睡魔との戦いだった(笑)。イタリア出身だから、やっぱり母国の選手・チームを全力で応援していたよ。

■過去でも現在でも、刺激を受けているアスリートがいれば教えて下さい。
VR46レーシングアカデミーの若い子たちと過ごすことが、とても大きなエネルギーと刺激を与えてくれる。彼らとのトレーニングはビューティフルで、楽しめているよ。僕らは主に「ジム」「サーキット」「ランチ」でトレーニングをしているんだけど、良い成果を得られた時は嬉しいね。

■日本GPへ向けての目標と、まだMotoGPを観たことがない方も大勢いる読者へ、メッセージをお願いします。
もてぎでのレースは本当に楽しみなんだ。サーキットもそうだけど、人々も大好きだし、みんな僕を応援してくれているように感じる。あそこではいつも素晴らしい雰囲気を感じられるんだ。ベストを尽くして、最高の結果をゲットしてみせるよ!

プロフィール

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バレンティーノ・ロッシ
Valentino Rossi
国籍:イタリア
生年月日:1979年2月16日
所属チーム:Movistar Yamaha MotoGP

日本でのレースはいつも特別

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■今シーズンここまでを振り返っていかがですか?
なかなか厳しいシーズンであることは確かだね。非常に多くのミスを犯しているし、継続性の観点からもいまひとつだ。実際に結果も付いてきておらず、トップからも水をあけられてしまっている。

■タイヤメーカー変更による影響や変化について教えてください。
全てが変わったよ。タイヤはバイクがアスファルトに接する唯一の部分であり、全てのパワーはタイヤを通じて伝わるからね。だからタイヤ変更がいかに重要で大きな変化かということは想像してもらえると思うし、実際にライディングのフィーリングも変わっている。(昨シーズンまでの)ブリヂストンタイヤと比較してもタイヤ特性は全く異なるんだ。ミシュランタイヤはかなり良いけど、サーキットによってパフォーマンスに結構差が出ていて、その特性をまだ把握しきれていない状況かな。

■ところで、先日のリオデジャネイロオリンピックはご覧になりましたか?何か注目競技などあったら教えて下さい。
もちろん、観ていたよ。でも時差がとても大きいから思ったほど観ることができなかった。母国のスペイン選手は全てフォローしていたし、一部の体操や水泳選手は母国以外の選手も応援していた。体操はお気に入りなんだよ。でも、やっぱり最も印象的だったシーンは、陸上100mのウサイン・ボルトと競泳のマイケル・フェルプスだね。

■過去でも現在でも、刺激を受けているアスリートがいれば教えて下さい。
ウサイン・ボルトだよ。彼は究極に強く、絶対的なんだ。もちろんトラック上でもパワフルなんだけど、トラックを離れても(その個性は)人気があるし、面白いよね。強烈な個性だよ。

■日本GPへ向けての目標と、まだMotoGPを観たことがない方も大勢いる読者へ、メッセージをお願いします。
目標はいつでも、勝つこと。それが唯一無二の我々のターゲットだ。そのために全力を捧げているけれど、いつも簡単にはいかない。過去、何度かもてぎ(日本GP)で勝利をしているけれど、特別だったのはYAMAHAの最高クラス通算200勝目を飾れた2013年の日本GPでヤマハのみんなと喜びを分かち合えたことかな。MotoGPでのレースキャリアの始まりは日本だったし、日本でのレースはいつも特別なんだ。再び全てのファンに日本で会えることを楽しみにしているし、またあの素晴らしい時間を共有したいな。みんなと会えるのを楽しみにしてるよ!

プロフィール

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ホルヘ・ロレンソ
Jorge Lorenzo
国籍:スペイン
生年月日:1987年5月4日
所属チーム:Movistar Yamaha MotoGP

ファンに感謝の気持ちを伝えたい

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■今シーズンここまでを振り返っていかがですか?
ここまでは悪くないシーズンだ。全てのレースが決して楽ではない状況であってもね。アップダウンがあるシーズンだけど、最近では9月にあったミサノ(サンマリノGP)はとてもポジティブだった。プラクティスセッションではGPクラスで初めて初日総合トップにもなったんだ。でも、様々な原因が重なり合って、それまでの数レースでは本当にうまくいかなかった。ドイツGPでは、他チームと比較してもベストの戦略をとっていたはずだったのに、わずかなミスからクラッシュしてしまったしね。でも、まだいくつかレースは残されているから、『ベスト中のベスト』を尽くすよ!その結果、最高のシーズンにできればいいと思う。

■タイヤメーカー変更による影響や変化について教えてください。
ミシュランタイヤの強みは、(他チームからも)言われているとおり、ブリヂストンと比べるとリアタイヤのグリップ力がよりある点かな。この特性は僕のスタイルにとって好ましいんだ。ミシュランは1年目の今年、レース毎・プラクティス毎にライダーからフィードバックを受け、ずっと改善するためにハードワークをしてきている。もちろん、我々チームもタイヤのテスト作業に多くの時間を費やしているけれど、うまく機能していると思うよ。

■先日のリオ五輪は観ていましたか?もし、そうであれば主にどんなスポーツを観ていました?
リオ五輪は結構フォローしてたよ。特に、スペイン選手が活躍したロードレース(自転車)、水泳、マウンテンバイクはね。オリンピックウィークは大好きで、その期間はトレーニングが終わると真っ直ぐ部屋へ戻って、テレビの前に釘付けになってしまうんだ。

■刺激を受けた競技はありましたか?
ロードレースだね。自己犠牲、(肉体・精神両面の)強さ、そして自尊心。その全てが詰まっているから。

■日本GPへ向けての目標と、まだMotoGPを観たことがない方も大勢いる読者へ、メッセージをお願いします。
もてぎでの目標は、どのグランプリでも一緒だけど、ベストを尽くして、可能な限り速く走る。そして母国(スペイン)へ良い結果を持ち帰りたいね。日本も、日本のファンも大好きだよ。彼らの応援スタイルが好きだし、決してお世辞ではなくて、心から日本が大好きなんだ。僕のワールドタイトルは今、2つの鈴鹿8耐優勝だからね!だから、また日本へ行くことが楽しみだし、素晴らしいサポートをしてくれる日本のファン全員に感謝の気持ちを伝えたい。

プロフィール

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ポル・エスパルガロ
Pol Espargaró
国籍:スペイン
生年月日:1991年6月10日
所属チーム:Monster Yamaha Tech 3

今シーズンはより多くのことを学んでいる

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■今シーズンここまでを振り返っていかがですか?
力量が試されているシーズンだね。自分自身にとってもチームにとっても本物の挑戦になっている。レースをするごとに、バイクの改善と進歩を感じるし、今シーズン後半は前半に比べ、ずっと強くなっているように思えるね。2015年の成功と比べるとまだまだ満足できない状況ではあるけれど、2015年よりも多くのことを学んできているし、将来のチーム全体にとってはいずれこの経験が助けになるだろう。

■タイヤメーカー変更による影響や変化について教えてください。
2016年の全ライダー共通で、最も大きな変化は、「フロントタイヤ」だと思うよ。フロントタイヤから伝わるバラつきのあるパフォーマンスやフィードバックへの調整は本当にトリッキーで、ほとんどのレースでタイヤ開発をしているようなものだね。

■先日のリオ五輪は観ていましたか?もし、そうであれば主にどんなスポーツを観ていましたか?
僕自身がケガをして以来、オリンピックはもちろん、よりパラリンピックに注目しているんだ。パラリンピックに出場している全てのアスリートを見ていると、信じられないくらい鼓舞してくれるし、勇気付けられるね。

■誰か刺激を受けたアスリートはいますか?
全てのスポーツにおいて、世界一になるためには、驚愕のスキル、献身性、そして自己犠牲を要求される。ワールドクラスの様々なアスリートをみていて、そう思うし、本当に多くの刺激をもらっているよ。

■日本GPへ向けての目標と、まだMotoGPを観たことがない方も大勢いる読者へ、メッセージをお願いします。
僕のメインの目標は、まずケガからの復帰だ。ちょっと錆付いた状態でいるだろうから(苦笑)、まず第一にチームへ合流・復帰することが一番の目標で、さらに日本のファンの前へ“YZR”に乗って登場できたら、その場を楽しみたいね。

プロフィール

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ブラッドリー・スミス
Bradley Smith
国籍:イギリス
生年月日:1990年11月28日
所属チーム:Monster Yamaha Tech 3

MotoGPの舞台は格別

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全日本ロードレース選手権(JSB1000クラス)を4連覇している絶対王者、中須賀克行の5年連続となるワイルドカードでのMotoGP参戦が決まった。昨年の日本GPでは自己ベストを更新し、決勝でも自己最高位となるシングルフィニッシュ(8位)するなど存在感を見せた中須賀に、5年目のMotoGP、そして日本GPへの意気込みを語ってもらった。

■5年連続でのMotoGPスポット参戦が決まってのお気持ちをお聞かせください。
年に一度の大きな大会ですし、気持ちが引き締まります。国内のトップを走っていて、ファンの期待に応えたいという想いもあります。5年連続の出場にはなりますが、雰囲気には慣れないですね。みんな自分の国を背負って、世界と戦っている。言葉では表せない緊張感があります。年間通して走っていれば慣れてくるのかもしれませんが、年に一度を5年続けてもまだ慣れませんね。ただ、みんなそうだと思いますが、僕自身、二輪の世界のトップを目指してやっていて、常にチャレンジしたい気持ちがあります。その舞台に立てるだけで興奮するし、気持ちが高まります。格別ですよ。

■今年の目標の一つである鈴鹿8耐では、宣言通り連覇を果たしましたね。
もちろん狙ってはいましたが、掲げた目標を全て追うことはできません。達成できたのは、目の前のレースを一戦一戦、戦ってきた結果です。8耐のチーム自体も全日本と同じなので、一緒に戦ってきたメンバー、チームスタッフとともに連覇を成し遂げることができたというのは素晴らしいことですし、来年にもつながることだと思います。

■JSB1000クラスでは“全戦優勝”という目標を掲げていますが、プレッシャーなどは感じていますか?
勝ち続ければ勝ち続けるほど、期待感も高まってきて、プレッシャーが増していくことを感じます。タイトルを獲れば獲るほど、その重圧は大きくなってくる。ただ、期待されるのはライダーにとっては非常に良いことですし、そういったプレッシャーに対して普段何をすべきか、自分に何ができるかは分かっているつもりです。簡単ではありませんが、あえて言葉にすることによって、気を引き締めている部分もあります。

■MotoGPでは、今シーズンからミシュランタイヤに変わり、ECU(エンジンコントロールユニット)も共通のものになりました。
開発ライダーとして、変化は感じましたか?非常に大きな変化です。シーズンの前半はバレ(ンティーノ・ロッシ)もホルヘ(・ロレンソ)も勝ってくれて良いスタートを切れたと思いますが、共通ECUをまだ全部理解できていないし、詰めきれていない部分があります。タイヤに関しても、マシンに合わせきれていないので、そこが後半戦で勝てていない原因だと思っています。もてぎでの日本GPまでにしっかりバイクを仕上げて、もてぎ以降の連戦に繋げていきたいですね。

■MotoGP日本選手権への意気込みをお願いします。
昨年、自己最高位をマークできましたが、スポットでパッと出てシングル(一桁順位)に入ることは非常に厳しいことなので、『去年以上の結果を目指します』とはなかなか言いにくいです。しかし、期待してくれる日本のファンのみなさんに、しっかり“走り”で応えたいと思っています。120%の実力を出しきれるように準備をして入りたいと思っているので、応援宜しくお願い致します。

プロフィール

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中須賀 克行
Katsuyuki Nakasuga
出身地:福岡県
生年月日:1981年8月9日
所属チーム:YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING TEAM

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