Special Interview 上野由岐子「五輪を望んでいたのは日本だけではなかった」

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2020年の東京オリンピックで、野球・ソフトボールの復活が決まった。2008年の北京オリンピックから12年、念願の大舞台が日本で開催されることについて、日本代表のエースとして長年、ソフトボール界を牽引してきた上野由岐子(ビックカメラ女子ソフトボール高崎)は、何を想い、何を感じているのか。北京五輪金メダリストの声を聞いた。

改めて感じた他国の選手の想い

■2020年の東京五輪で、野球・ソフトボールの復活が決まりました。決まったときの心境を教えてください。
率直に嬉しかったですし、ようやく来たというか、念願が叶ったというような、そういう気持ちでした。

■金メダルを獲った2008年の北京五輪を最後に、野球とソフトボールは五輪種目から除外されていました。復活に向けて、どのような活動をされていましたか?
活動といっても、あくまでいち選手なので、日本ソフトボールリーグを通じて、色々な人にソフトボールを楽しんでもらいたい。試合を観て、「ソフトボールっていいな」って思ってもらえると嬉しいですし、また来てもらえるような、そういうパフォーマンスをすることを一番にやってきました。年間を通してリーグ戦があるので、なかなか海外に行ってPR活動をするということは難しいものがあったのですが、国際大会で他国のソフトボーラーと一緒に2020年をアピールしたり、『Back Softball』という言葉は常に色々なところでアピールしてきました。そういった活動を通して、「オリンピックに復帰したい」という気持ちが日本だけではないことに改めて気づかされました。どの国の選手も、強い弱いに関係なく、みんなが「ソフトボール競技をオリンピックでもう一度」という気持ちであることを感じて、本当に心強かったです。日本だからこそという期待も、他の国の選手たちがすごく持っていて、そういった意味でも、自分たちだけの想いではないということを本当に感じました。

■そういった活動の中で、新たに見つけたソフトボールの魅力などはありましたか?
一番は、先ほども言ったように、オリンピックという大舞台に興味を持っている、関心を寄せているのは自分たちだけではないということです。「東京だから野球・ソフトボール」ではなくて、「東京じゃなくても、野球・ソフトボールをオリンピック種目に」という他国の選手たちの想いを、今回のPR活動を通じてもの感じて、いちソフトボーラーとしてすごく嬉しかったです。自分たちだけが頑張っているんじゃないっていうのは強く感じました。すごく心強くて、だから積み重ねて来れたのだと思います。面白いと感じてもらえる試合を

■2020年の追加種目には決まりましたが、2024年以降は未定となっています。その後もソフトボールが五輪種目として実施されるために、どのようなことが必要だと思いますか?
はっきりとした答えがあると私たちも楽なのですけど(笑)、競技人口云々を言われてしまうと、もう自分たちの力ではどうすることもできない部分もたくさんあるので、難しいところではあります。ただ、自分たちはいち選手として、ソフトボールを観てもらう立場にある。だからこそ、観にきて良かったなと思ってもらえる試合をすること。「ソフトボールって意外と面白いじゃん」と思ってもらえるようなパフォーマンスをすること。それしかないと思っています。あとは、観にきてくださった方々をどれだけ大事にできるか。そういったところをしっかり接していくことから、広げていかないといけないと思います。やっぱり五輪の種目になるには、応援してもらえる競技でないといけません。そこから初めて、メジャー競技として認知されていくと思うので、小さいことを一つ一つ、怠らずにやっていきたいと思います。

■最後に読者にメッセージをお願いします。
私たちがプレーしている日本ソフトボールリーグは、全国各地、色々なところで開催しいますので、ぜひ近くで開催している際には、足を運んで観にきていただけたら嬉しいです。また、今回2020年の東京オリンピック追加種目に決まってからは、ソフトボール界もかなり盛り上がってきています。応援にきて良かったなって思ってもらえるような試合を心がけてプレーしているので、ぜひ球場に足を運んでください。

プロフィール

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上野 由岐子
Yukiko Ueno
1982年7月22日
福岡県出身
身長:174cm
ポジション:投手
投・打:右投・右打
出身校:九州女子高校
(現:福岡大学附属若葉高等学校)
所属:ビックカメラ女子ソフトボール高崎

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