女子ラグビーチームPEARLSの挑戦

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三重から世界へ。

2021年の「三重とこわか国体」での優勝を掲げ、2016年に設立された女子ラグビーチーム「PEARLS(パールズ)」。真珠のように世界中から注目され、優しく強い日本女性でありたいという強い志を持つPEARLSの指揮を執るのは、啓光学園(現・常翔啓光学園)を全国高校ラグビー大会で6度の日本一に導いた名将・記虎敏和監督。そしてキャプテンは、日本代表でも5年間プレーした伊藤絵美。記虎監督と伊藤キャプテンに、PEARLSの魅力などを語ってもらった。

みんなものすごくラグビーが好き

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■女子ラグビーの監督を引き受けた経緯を教えてください。
4年間ほど現場から離れていて、枚方市の教育委員会に勤めていました。そこへ旧友の齋藤久先生(現・PEARLSゼネラルマネージャー)から、2021年の三重国体に向けて、三重県に女子ラグビーのチームを作りたいという相談を受けました。監督がいないので、面倒を見てもらえないかという話をいただいて、自分も現場に戻りたいという気持ちがあったので、快く引き受けました。

■就任2年目を迎えますが、1年目を振り返って、いかがでしたか。
まずは女子選手に対して、どのように接すれば良いか、距離感に苦労しましたね。また、ラグビーの質も、初めてグラウンドで彼女たちのラグビーを観て、男女の違いはすぐに理解できました。ただ、彼女たちのやろうとする意識、やる気はものすごく感じたので、面白いと思いましたね。

■PEARLSはどんなラグビーを目指していますか。
自主的に色々なことを考えて、やらされているのではなく、自ら進んでやるラグビーを目指しています。指示を待つのではなく、一つのヒントに気づいたらそこを追求していく。ラグビーを追求して欲しいですし、ラグビーに対しての意気込みは誰にも負けないチームであると思っていますので、みんながしっかり同じ方向を向いてくれるようにしていきたいと思っています。

■記虎監督が考える、PEARLSの魅力について教えてください。
技術的に見れば、他にもレベルの高いチームはあります。そんな中でPEARLSの魅力は、みんなものすごくラグビーが好きで、一途に取り組んでいるところです。スポンサードや雇用の面で様々な企業の皆様にサポートしていただいているので、そこに対する感謝の気持ちをグラウンドで出そうと一生懸命やっています。一人ひとりがラグビーを好きなので、彼女たちが懸命に頑張っている姿を観ていただきたいですね。

■住み心地や風土、ラグビーの環境など、三重県の印象はいかがですか。
環境はものすごく整っていると思います。そして私の故郷である大阪との違いは、のんびりさといいますか、時間の感覚の違いを感じますよね。そのせいか、人の良さをものすごく感じます。色々な面で応援していただける方がたくさんいらっしゃるのは、そうした風土の部分があるのだと思います。

■昨年「サクラセブンズ」が注目を集め、今年は女子のワールドカップがあり、2019年には男子のワールドカップ、そして2020年の東京五輪と続きます。今後、世界と戦うために、女子ラグビー界に必要なことは何だと考えますか。
競技人口を増やすことが一番です。PEARLSでもそうですけど、土台の部分、ジュニア世代を強化していく必要があります。海外に比べて、日本は他競技からの転向が多く、小さい頃からラグビーをやっている子がまだまだ少ない。怪我の心配や、女の子がラグビーをすること自体への敬遠があるとは思いますが、オリンピックの競技にもなっていますし、もっとラグビーへの理解や魅力を広めて、競技人口を増やすことが大事だと思います。理想はピラミッドのような状態ですが、三重県、PEARLSでも土台となるジュニアの子が少なく、現状はトップが大きくなりすぎている。これを今後、逆にしていく必要があります。

■2021年にはPEARLSにとって優勝が至上命題となる「三重とこわか国体」が開催されます。それに向けたチーム作りはどう考えていますか?
まさに今、言ったことと繋がるのですが、今の高校生なり、中学生の三重県出身の選手が、4年後にPEARLSのトップを目指せるような状態が望ましいですね。そこに、違った地域からの応援部隊をうまくミックスする必要がありますが、やはり三重県の子が主体となってできるようなチーム作りが大事であると僕は考えています。

■最後に、今シーズンの目標を教えてください。
3つあります。まず1つ目は「愛顔つなぐえひめ国体」の東海ブロック予選を必ず突破し、国体ベスト4以上。2つ目は、昨年果たせなかった「太陽生命ウィメンズシリーズ」でのコアチーム昇格です。そして3つ目は、15人制の全国女子ラグビー選手権大会におけるPEARLS単独チームでの優勝です。今年はその全てを達成するという気持ちを持って臨みたいと思います。

プロフィール

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記虎 敏和 Toshikazu Kitora
1952年4月28日生まれ
大阪府出身
指導歴:啓光学園高校(現・常翔啓光学園)、龍谷大学

ラグビーは団体競技の頂点

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■ラグビーを始めたキッカケを教えてください。
小さい頃からずっとバスケットボールをやってきて、体育教師として三重県立朝あさ明け高校に赴任した際に、バスケ部の顧問になろうと思ったら、当時はまだバスケ部がありませんでした。そこで、当時ラグビー部の顧問だった齋藤久先生(現・PEARLSゼネラルマネージャー)から、後々バスケ部を作るのであれば、顧問としての勉強を兼ねてラグビー部の副顧問を勧められました。そうしてラグビー部を観ているうちに、顧問という仕事よりも、自分がプレーしたいという気持ちが強くなっていき、ラグビーを始めました。バスケの選手としては限界を感じていた部分があったので、自分の運動能力をもっと最大限に活かせるスポーツはないかなと考えていたところでもありましたし、オリンピックの種目になったことも聞いて、ラグビーでオリンピックを目指そうと思いました。

■ラグビーの魅力は何だと感じていますか。
バスケをやっているときから、団体競技は素晴らしいと思っていましたが、ラグビーは団体競技の中でも頂点を極めるチームスポーツだと感じました。チームメイトのためだったら、頭を打ってでも、骨が折れてでも、何でもするぞという覚悟を持って試合をする。自分が犠牲になってでも、チームの勝利だったり、仲間だったり、先生のためにだったりとか、そういう利他的な精神がすごく強くて、みんなで体を張って1つのボールを繋いで勝利を目指すところが本当に大好きです。

■伊藤キャプテンにとってPEARLSはどのような存在ですか。
私は三重県生まれの三重県育ちですので、地元のチームがこれほど大きな組織としてあって、県外から来てくれる選手もいますが、PEARLSを愛する気持ち、大切に思う気持ちは誰よりも強いと感じています。今、PEARLSは自分の人生においてもっとも大切な場所ですし、大切な組織です。このチーム、そして三重県を、日本全国、そして世界に対して発信していきたいと思っています。

■PEARLS創設年度となった昨シーズン、自分自身、そしてチームの収穫と課題について教えてください。
1年目はターゲットが大きく2つありまして、1つは国内最高峰シリーズ「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」のコアチームに昇格して、今年度からコアチームとして試合に出ることでしたが、そこはあと一歩及びませんでした。もう1つが、「希望郷いわて国体」におけるベスト4以上でしたが、こちらも一歩及ばず5位でした。やはり2つの目標を逃したことで、チームとしては悔しいですし、残念な結果でしたが、個人的には課題があった方が、今年のモチベーションとしては良かったのかなと考えています。反骨心といいますか、悔しさがないとモチベーションに繋がらないので、個人的には今、頑張れている原動力になっています。

■2020年の東京オリンピックに向けて、女子のラグビーチームへの注目度や期待値は高まってきます。
若い選手も増えてくると思いますが、どのような選手に来てほしいですか。まずはこの三重県とPEARLSというチームを大切に思ってプレーしてくれる選手ですね。もちろん、レベルの高い選手に来てほしいですが、そうした強い気持ちを持った選手なら、県外から来る選手でも歓迎します。また今、ジュニアにいる三重県生まれ三重県育ちの選手たちを、しっかり育てていくことも自分は重要視しています。

■今後、ご自身の目標、そしてチームの目標について教えてください。
今年のPEARLSの目標は、まず「愛顔つなぐえひめ国体」の東海予選を突破して、国体本戦で去年果たせなかったベスト4以上はもちろん、より高みを目指して優勝を狙うつもりで駆け抜ける1年にしたいと思っています。また、太陽生命セブンズにおいても、11月に入れ替え戦があるので、ここまでにしっかりコンディションとチーム力を上げて、必ず昇格して、日本のトップのチームになっていきたいと思います。

■最後に、PEARLSを応戦してくれる皆さんにメッセージをお願いします。
応援してくださる皆さんがいなかったら、私たちが毎日、全力でラグビーに取り組むことができないので、本当に感謝しています。体育教師からラグビー選手になって、そのサポートを全面的にして下さっている住友電装をはじめとしたスポンサー各社には、グラウンドで結果を出すことでちゃんとご恩を返していきたいと思います。また、東海地方で試合をすることが少ないのですが、将来的には三重県で大会を開催できればと思っていますし、たくさんの三重県の方々にPEARLSのラグビーを観てもらいたいです。これからも応援宜しくお願いします。

プロフィール

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伊藤 絵美 Emi Ito
1985年1月19日生まれ 三重県出身
身長/体重:165cm/67kg
出身校:中京女子大学(現:至学館大学)
所属:住友電装株式会社
ポジション:BK(バックス)
代表歴:7人制・15人制日本代表(2011~2015)

クラブプロフィール

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私たちPEARLS(パールズ)は光り輝く真珠の如く世界中から注目され、優しく強い日本女性でありたいという強い志を持って、2021年三重国体での日本一と日本代表として世界の舞台で活躍できる女子ラグビー選手を目指します。

お問い合わせ

PEARLS事務局
三重県四日市市久保田二丁目11番6号
TEL&FAX:059-351-1818
http://mie-pearls.com

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