JAF鈴鹿グランプリ特別対談 ピエール・ガスリー×国本雄資

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来シーズンからのF1参戦が噂されているTEAM MUGENのピエール・ガスリーと、昨シーズンのスーパーフォーミュラを制した国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。10月21日(土)と22日(日)に行われるスーパーフォーミュラ最終戦『第16回JAF鈴鹿グランプリ』を前に、2人のドライバーが対談を行った。

キッカケは家族の影響

■レーシングドライバーになろうと思ったキッカケを教えてください。
ガスリー:家族がモータースポーツを始めるキッカケでした。祖父が僕をカートに乗せてくれたんだ。父もカートで12レースに参戦し、その後国内のラリーレースや耐久レースにも参戦していた。さらに僕には4人兄がいて、そのうち3人がカートをしていた。僕は2歳の時からゴーカートコースで4人の兄が遊んでいるのを見ていて、そのうち僕もやってみたくなって、両親にすごくおねだりしたんだ。それが僕がカートを始めたキッカケだね。でも実をいうと、一番最初に始めたスポーツは、サッカーだったんだ。カートより安いのにね…。

■サッカーよりレースの方が魅力的だった?
ガスリー:僕は結構上手なサッカープレイヤーでもあったんだよ。それに、何かをするときは常にトップを目指すしね。昔、僕は強豪サッカーチームに所属していたんだ。でも、カートの練習で、サッカーの練習をサボってしまったんだ。そうしたらある日、君はこの前の練習に来なかったから、次からはBチームでプレーしなさいと格下げされてしまったんだよ。僕は常にトップに居たいし、カートの練習の方が面白かったから、10歳の時にサッカーをやめてレーシングの道に進もうと決めたんだ。

■国本選手は?
国本:僕も父親が元々カートをやっていて、叔父もカートのレースをやっていたので、小さい頃からカートのレースを観に行く機会がありました。その影響があって、自分も6歳のときにカートに乗りました。周りにそういう人がいないと、なかなか小さい頃から始めることは難しい競技なので、そういう意味ではすごく環境に恵まれていたと思います。

■他のスポーツはやっていましたか?
国本:僕もサッカーをやっていたし、アルペンスキーもやっていました。アルペンスキーはカートをやりはじめてからも続けていて、夏はニュージーランドまで行くなど、結構本格的に大会に出たりしていました。それでもレースを選んだのは、アルペンスキーは一人ずつ滑ってタイムを競う競技ですが、レースは他のドライバーと争って、抜いたり抜かれたりがあったので、そっちの方が自分は楽しかったからですね。

■昨シーズン、国本選手はスーパーフォーミュラ、ガスリー選手はGP2でチャンピオンを獲得しています。振り返ってみてどんなシーズンでしたか?
国本:一昨年はチームメイトの石浦(宏明)さんがタイトルを獲っていて、一方で自分はまったく良いシーズンではなく、すごく悔しい思いをしました。なので2016年は、自分にとってはラストチャンスだと思って臨みました。シーズンオフから色々な取り組みをしてきて、すごく努力をして、開幕戦で3位に入ることができたとき、シーズンオフにやってきたことは間違いじゃなかったんだなと思えましたし、すごく自信になりました。岡山で初優勝することができて、最終的には鈴鹿で逆転することもでき、本当にすべてが上手くいったシーズンだったと思います。

■昨年がラストチャンスという意気込みだった?
国本:毎シーズン、どんなレースでも集中して、自分の力を出すことは考えています。ただ、去年は本当にラストチャンスだと思っていました。シーズンオフからたくさんの人が支えてくれて、その人たちにも結果で恩返ししたいという気持ちが強かったです。

■ガスリー選手はGP2でチャンピオンを獲得しましたが、スーパーフォーミュラの印象はいかがですか?
ガスリー:僕にとってとても大きなチャレンジだよ。そして、本当に良い経験をさせてもらっている。ヨーロッパから来た僕にとっては、新しい車、サーキット、そして日本のチームと新しいことばかりだし、覚えることもいっぱいある。でも、一番大切なことは、マシンが速くて競争力のある車だということ。おそらくF1に最も近いパフォーマンスを持っていると思うし、そこがスーパーフォーミュラの一番好きなところかな。速い車に乗り、F1へいつでも参戦できるようにドライバーとして成長させてくれるカテゴリーに参戦することが今の自分にはとても重要なんだ。

■常に速く走ることを目標としている?
ガスリー:スーパーフォーミュラに参戦して、初めからパーフェクトに走るのはとても難しいことだよ。新しい車、サーキット、チームだしね。昨年、初めはとても調子が良かった。けど、ベストではなかった。だからチームと一緒に成長し、ベストな状態に持っていくことが必要だったんだ。僕にとって、とても良い経験だし、この経験は僕の将来にとってとても役立つことだと確信しているよ。

GP2とスーパーフォーミュラの違いとは

■お互いから見た相手の印象は?
国本:あまりプライベートで会ったことはないですけど、初めてのテストですごく速かった。注目もされていて、今年はライバルになるのかなと感じていました。一人で日本に来て、知らないサーキットで知らないチームと取り組む難しさは僕も海外でレースをして分かっているので、それであれだけ速く走れるというのは、ポテンシャルの高いドライバーだなと感じました。
ガスリー:TVでスーパーフォーミュラを見たとき、とても速くて彼がチャンピオンを獲得したのを見たよ。昨年から注目していて、トップチーム・トップドライバーの一人であることは間違いないね。

■この機会に、お互いに聞いてみたいことはありますか?
国本:日本人の女の子の印象は?
ガスリー:ハハハッ(笑)。とても素敵だよね!
国本:僕の周りの女の子たちがガスリー選手が格好良いと話しているので、絶対に負けたくないという気持ちを持ちました(笑)。
ガスリー:日本人の女の子でとてもかわいい子を何名か見かけたよ。でも、彼女たちは英語を話せないでしょ。だから、誰もそんなことを言ってくれる子はいなかったよ!では、ヨーロッパの女の子たちはどう思う?
国本:もちろん、大好きだよ(笑)。真面目な話になるけど、GP2とスーパーフォーミュラの違いは?
ガスリー:違いは、まずタイヤかな。タイヤのデグラデーション(性能劣化)がスーパーフォーミュラと比べて悪いので、あまりハードにプッシュできないんだ。逆にスーパーフォーミュラはアグレッシブに攻めることができるよ。あとは、エンジンパワーかな。GP2の方がスーパーフォーミュラよりパワーがあって、イタリアのモンツァ・サーキットでは、トップスピードが330km/hにまで達するよ。でも、ダウンフォースに関していえば、スーパーフォーミュラの方が大きいね。

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■今後プロのレーシングドライバーをめざしたいという子供(を持つ親御さん)へのアドバイスをお願いします。
ガスリー:常に自分の夢を追い続けることさ。僕もF1ドライバーになることが夢だったんだ。常に努力を惜しまず、ベストを尽くす。自分のやってきたことを信じて、その努力はいつか必ず報われると信じることだと思うよ。
国本:頭の良い人しかなれないから、いっぱい勉強した方がいいです。限られた時間の中で、きっちり計画を決めて、記憶して、本番に向けて戦わなければいけない。お父さんとお母さんの言うことを良く聞いて、ちゃんと学校で勉強しておきましょう。

■10月のJAFグランプリへの意気込みをお願いします。
国本:最終戦なので、そこまでにしっかりと良いレースをして、ポイントを稼いで、自分もチャンピオンを獲れる位置に立ちたいと思います。鈴鹿はやっぱり自分にとってすごく好きなサーキットですし、また去年のように優勝してチャンピオンになれたらいいですね。
ガスリー:とにかくベストを尽くすよ。ラッキーな事にチャンピオンを争える位置にいる。初戦は問題があってうまくいかなかったけど、今は良いレースウィークを過ごせるようになってきている。もし、最終戦の鈴鹿で勝つことができたら、それはとても素晴らしいことだね。僕たちは、この前のレースでもハードワークをしたし、これからも、ハードワークをしてプッシュし続ける。そしたら、きっと勝てると思うよ!

■最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
国本:モータースポーツはスピードや迫力、エンジンの音、色々なところで起きるバトルなど、観ている人を惹きつけるスポーツだと思います。そしてテレビで観戦するのとサーキットに来て生で観戦するのとでは、受ける印象が一番違うスポーツだと思います。色々なスポーツを観ましたが、サーキットに来ないと味わうことができないことがたくさんあると思いますし、まだサーキットに行ったことがない人は、ぜひ一度サーキットに来て欲しいと思います。
ガスリー:まさか、こんなにたくさんのサポートしてくれるファンの方がいるなんて予想もしていなかったよ。だから、当然、プッシュし続けて、もう一度レースで勝つ姿を見せると、約束するよ。そして、皆さんに楽しんでもらえるようなエキサイティングなレースを魅せられるように頑張ります!

プロフィール

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ピエール・ガスリー
Pierre Gasly
生年月日:1996年2月7日
出身地:フランス

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国本 雄資
Yuji Kunimoto
生年月日:1990年9月12日
出身地:神奈川県
スーパーフォーミュラ公式サイト
http://superformula.net/apf/ap/nlist_h.dll/?lang=ja

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