TOYOTA GAZOO Racing 通算20回目のル・マン挑戦で悲願の初優勝!

悲願の…という形容詞とは裏腹に、その表情はどこか安堵しているようにも見えた。6月16日から17日にかけてフランスのサルト・サーキットで行われた第86回ル・マン24時間レースにおいて、中嶋一貴の駆るトヨタ8号車が初優勝。トヨタにとっては1985年のル・マン初挑戦から33年、今年で20回目の挑戦にして初の総合優勝だった。

また、388周でトップチェッカーを受けた中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/フェルナンド・アロンソ組に続き、2位には小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ=マリア・ロペス組のトヨタ7号車が入って見事にワンツーフィニッシュ。日本車がル・マンで総合優勝を飾るのは1991年のマツダ以来で、日本のチームとしては2004年のチーム郷以来の快挙となる。中嶋は関谷正徳(1995年)、荒聖治(2004年)以来、日本人3人目のル・マン総合優勝ドライバーとなった。

自身6度目の挑戦で日本車に乗る日本人初のル・マン・ウイナーとなった中嶋は「最後は安全第一でした。ホントそれだけでしたね」「チェッカーを受けられてホッとしましたし『やっと勝てたな』という気持ちもありました」と安堵感に満ちた笑顔で語り、ドライバーたちと共に表彰台に上がったTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)の村田久武社長も「(言葉では)良い表現ができないですけど、君が代はみんなが喜んでいました」「ここで君が代が流れるというのは気持ち良いですね。ル・マンではよくドイツ国歌を聞いていましたけど、君が代が流れて良かったです」と感慨深げに振り返ったが、その様子は“感動の大号泣”という類のものとは程遠かった。

確かに、昨年までル・マンを3連覇したライバルのポルシェが撤退し、今年はトヨタの優勝が確実視されていたことも事実。それでも、実際に何が起こるか分からないのがモータースポーツであり、ル・マンの醍醐味でもある。思い返せば2年前、ラスト3分までトップを走っていた中嶋の「ノーパワー!ノーパワー!」という悲痛な叫びとともに、ほぼ手中に収めていた初優勝が指の隙間からするりと零れ落ちてしまった悪夢。「ル・マンには魔物が棲んでいる」という言葉の意味を、これほど体現したレースもなかった。

あの悪夢を払拭し、ついに掴んだ初優勝。トヨタの豊田章男代表取締役社長は「これは、また次の戦いの始まりであり、次なる改善が始まります。改善に終わりはありません」と声明を発表し、チームが考え辿り着いたというトヨタが大切にし続けている「改善」という考え方を強調した。

次なる改善へ。トヨタの挑戦は続いていく。

TOYOTA GAZOO Racing
https://toyotagazooracing.com/jp/

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