【WEB限定】Interview NTTコミュニケーションズラグビー部シャイニングアークス 石井魁

今年9月、ラグビーW杯がここ日本で開催される。開幕を間近に控え、国内ではラグビー熱が高まってきており、ラグビー日本代表の躍進も大いに期待されている。また、今回がアジアで初めての開催ということもあり、世界からの注目度も高い。今回は、9月のW杯出場を狙うNTTコミュニケーションズラグビー部シャイニングアークス(以下NTTコム)の石井魁選手に、ラグビーの魅力やW杯への想いを聞いた。

ラグビーの楽しさを学んだ高校時代

■石井選手がラグビーを始めたきっかけは?
保善高校で高校からラグビーを始めましたが、それまで野球と水泳をやっていてラグビーをしていたわけではなく、ちょっと違うスポーツをやりたいなと思って。保善高校を選んだのも、ラグビーをやりたくて行ったわけではなくて。たまたま面接官の人がラグビーの顧問の人で、あとは僕の祖父と祖母がラグビー好きだったっていうのもあってラグビーを始めることになりました。

■保善高校はスポーツ校のイメージですが。
そうでもないですよ。僕が保善高校選んだのも、あまり一般受験を受けたくなかったので、推薦で行けるところに行きました(笑)。あとはたまたま家から近かったので。

■高校3年間のラグビーを振り返るとどのような印象ですか?
言い方は悪いかもしれないですけど、今考えるとラグビーをやっていたという感覚はないかもしれないですね。本当に基礎の部分を教えてもらったっていうのがあって。そこでラグビーの楽しさを教えてもらえたかなと思います。今はカテゴリーが上がるにつれてラグビーの細かい部分やスキルの部分を詰めていきますけど、高校の時はラグビーの楽しさを教えてもらえたかなって思います。まあきつかったですけどね(笑)。

■高校から始めて、手ごたえは感じていましたか?
全然そういう感覚はなかったですね。東京都の選抜みたいなものにも選ばれてないですし、手ごたえを感じた試合とかも別になかったですね

■それでも高校卒業してからも東海大学でラグビーを続けましたよね。
そうですね、負けず嫌いなので。それをあまり表には出さないタイプだとは思ってますけど、自分の中でやり切れる、負けないだろうっていう変な自信もあったので。東海大学に行って、どれだけ自分が高いレベルで出来るかなって思った時に、“やれる”っていう変な自信もありました。行ってみてそこでとことんやって、それで“ダメだったらダメでいいや”っていう気持ちもあったので、それが良い方向に転んだのかなって思います。

■大学のラグビーで感じた大きな違いはありましたか?
日本人だけじゃなく留学生もいるというのもありましたし、東海大学はフィジカルの部分は手を抜かなかったですね。それこそ優勝は出来てないですけど、伝統のある良いチームで凄く成長させてもらったなと思います。

■東海大学時代で一番嬉しかったことはありますか?
4年間どれも楽しかったですけどね。後輩の時代も、先輩になってからも、気持ちの持ち方とかは違いましたけど、でもその年その年、色んな楽しさはありましたね。1年生の時から運よく出場させてもらう機会があって、4年生まで毎年出場させてもらえたので、色々な経験が出来たのかなと思います。優勝は出来ませんでしたけど。

■プライベートも楽しかったですか?
楽しかったですよ、田舎でしたけど(笑)。

“やれるとこまでやりたい”という気持ちで選んだ移籍

■現在はプロとして活躍されていますが、改めてラグビーの魅力とは?
球技の中でプレーヤーの人数が一番多いというのもありますし、ルールは多少難しい部分はあるかと思いますが、見ていて分かりやすいのかなと思います。細かいことをごちゃごちゃやるわけではなく、ラグビーを初めて見る人たちがぶつかる・走る・パスをするっていうのを見て、凄いなって感じられるような入り方が出来るかもしれないですね。あとは、色んな体格の人たちが出来るスポーツっていうのもありますね。130キロ、140キロの体格の人もいれば、60キロ、70キロの人もいて。身長2メートル超えている人もいれば、150センチ、160センチの人も普通にいるので。全体的に見ても色んな体格の人が出来るスポーツで、それぞれに仕事があってそれなりの役割があるので、やっている人も楽しめるのかなと思いますね。

■実際にプレーしていて恐怖心とかはありますか?
恐怖心というか・・・海外の選手とやる機会が増えてきているので、大きい選手や、体重が重い選手、速い選手もいるので、やりたくないなとは思いますけどね(笑)。不安になる部分もありますけど、試合が始まってしまえばあまり関係ないですね。だから試合中は恐怖心というのはほとんどというか、全くないですね。

■試合の何分前くらいまで恐怖心がありますか?
それがないように準備をします。相手がどうこうというのはあまり気にしないですね。相手のことはコントロールできないので、自分たちでコントロールできる部分、そこの準備をしっかりやるようにしています。

■日本のラグビーは企業スポーツだと言われるなか、石井選手はプロを目指すべくNTTコムに移籍したと聞きました。
日本のラグビーが企業スポーツなのは凄く良いことだと思います。僕も2年間、働きながら選手としてラグビーをしてきましたけど、ただ僕自身ラグビーをしていく中で考え方として、自分の中で一番になりたいというか、目指すものがあって。ラグビー人生も長くはなく、怪我もあるので、やれるとこまでやりたいっていうのは思っています。そう考えたときに、大学を選んだときもそうでしたが、自分が納得できないような形でやり続けるのは嫌だなと思って。自分がやれるだけやってそこでダメだったらそれで良いと思います。ただ自分の中でとことんやって、やれるんじゃないかっていう変な自信があるので、そういう道を選びましたね。

■プロを選ぶきっかけとかはありましたか?
ラグビーに対して、“ああすればよかった”とか“こうすればよかった”とかは思いたくなくて。ラグビーだけじゃなくて人生においてもですけどね。だから、思ったことは行動するようにしましたね。2年間企業の中で働いてよりその気持ちが強くなったので、そういう道を早い段階で選びました。僕が社会人でラグビーをする時にチームを選ばして頂く中で、プロで行くか、社員選手で行くかということよりも、どのチームでラグビーをするかというのが自分の中で優先順位になっていたので。たまたま行ったチームにプロがなかっただけで。ただそこでやっていく中で、僕はプロになりたいということをチームにも話をして、そういう決断をしました。

■移籍して最初のシーズンが終わりましたが、NTTコムはいかがですか?
凄く楽しいですよ。良い施設もありますしね。

■NTTコムはどんなチームですか?
2つのチームを経験させてもらって、チームによって雰囲気やスタイルが違いますね。東芝も良いチームで凄く良い文化もあったんですけど、NTTコムの場合は良い意味でも悪い意味でもあまり文化がないというか、それを今作り上げている、築き上げている途中です。僕自身、ラグビーを初めてから保善高校、東海大学、東芝っていう道を歩んできた中で、伝統があって良い文化があって、そういうベースが出来ている中で自分は色んな人と出会ってラグビー選手として成長させてもらいましたが、逆にNTTコムの場合はまだ作り上げている途中で、それが悪いというわけではなく、その中で自分も作り上げていきたいと思いましたし、その中で自分がどういう色を出せるかというのも大切だと思うので、今は凄く楽しいですね。今まで自分がラグビーを通して経験したことがないような環境なので。

■このグラウンドや設備は幸せですよね。
そうですね。でもこの素晴らしい環境があるから勝てるわけでもないですし、結局やらなくちゃいけないのは自分たちなので。“施設や環境が良いから勝てるっていうのは違うよね”とチームで話していますけどね。

日本の中でラグビーの価値を伝えていきたい

■今年ラグビーW杯が日本で開催されますが、それについてはどのようなお気持ちですか?
凄く嬉しいことですよね。生きている中で、日本で開催されることがあるかないか、それくらい少ないことだと思います。それに自分がラグビーをやっているときに、出られるか出られないかという、W杯に絡める位置にいるというのはタイミング的にも素晴らしいですし、だからこそ狙っていきたいと思います。もちろんオリンピックもそうですけどね。凄く楽しみですし、ラグビーを知らない人たちにも、もっと知ってもらえるきっかけになるのかなと思います。今、認知度が高いかと言われるとそうでもないですし、W杯を通じてもっとラグビーを知ってもらう良いツールになってくれればと個人的には思いますね。ラグビーというスポーツを少しずつでも知ってもらう機会が増えて、今後ラグビーの価値というものが上がっていけば良いと思っています。一人の選手として、日本の中でラグビーをもっと広めていきたいというのもありますし。ラグビーの価値をもっとみんなに伝えていきたいとは思いますね。

■ラグビー以外で興味のあるスポーツはありますか?
色んなスポーツ観るのが好きですけど、水泳は観る方かもしれないですね。あとはスポーツをやっているからなのかもしれないですけど、W杯とかオリンピックとか世界大会とかは名前だけで惹かれるものがあって、観てしまいますね。

■生まれ変わったらやってみたいスポーツは?
色んなスポーツをやってみたいですね。これって決めずに。僕は野球と水泳とラグビーしかしてこなかったので。でもゴルフはやってみたいですね。ゴルフは一切やったことがないです。

■トップリーグや日本代表を目指す学生や子供たちに、アドバイスやエールをお願いします。
練習方法とかは、僕は人それぞれ正解・不正解がないような気がします。僕は負けたくないという気持ちが強くて、それでここまでやり続けているというのはありますけど、練習は嫌いじゃありませんでした。それはラグビーが楽しいと思えていたからなんですよね、つまらないと思いながらやるのは苦痛じゃないですか。だから自分の中で楽しみながらやるって思えることが一番大事だと思います。ただ練習を毎日ずっと長くやれと僕は思わないので、ラグビーを楽しめる、楽しいって思いが根底にあることが大事だと思います。

■今後の石井選手の目標は?
直近で言ったら、W杯に出るためにどんどんアピールして絡んでいきたいです。またその先のオリンピックは、15人制ではなく7人制っていう競技になりますが、もっと見ている人にはわかりやすいのかなとは思います。スピード感もありますし、ルールも細かいわけではないので、そこにもどんどんアピールしていきたいなというのは思いますね。まずは自分が納得できるように一日一日やっていきたいです。そして、ラグビーをもっと発信していけたらなと思います。

石井 魁 Kai Ishii
ポジション:WTB
生年月日:1993年8月4日
身長 / 体重:179cm / 85kg
出身地:東京都目黒区
経歴:保善高→東海大
チーム在籍歴:2018年入部 2年目
ニックネーム:かい、いしいちゃん
所属部署:ヒューマンリソース部

●NTTコミュニケーションズラグビー部シャイニングアークス公式ホームページ
https://www.ntt.com/rugby/index.html

 

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