2019 ITU世界トライアスロン・パラトライアスロン シリーズ横浜大会 開催記念インタビュー

5月18日から19日にかけて、『ITU世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会』通称横浜トライアスロンが開催される。2009年に開港150周年記念事業として開催されたこの大会は、今年で10回の節目を迎える。昨年、過去最多の421,000人の観客を動員した世界最高峰のトライアスロン国際大会開催を記念し、今大会も出場する佐藤優香と、横浜出身のバスケットボール選手、宮澤夕貴に話を聞いた。

佐藤 優香

ママチャリでの出場からスタート

■トライアスロンをはじめたきっかけを教えてください。また、初めて出場した大会のエピソードを教えてください。
私が小学3年生の時に、母が雑誌でトライアスロン競技を知り興味を持ち、その年の8月に隣の街で開催されたキッズトライアスロン大会でデビューしました。出場選手が数名と、小さな大会ではありましたが優勝できました。しかし、自転車もママチャリで出場する程の初心者でデビューを迎え、周りの選手はみんなマウンテンバイク、ロードバイクを使用しており、ママチャリで出場した事に恥をかいた記憶を今でも鮮明に覚えています(笑)。

■トライアスロン人生において、スランプに陥った経験はありますか?
スランプではありませんが、初めて経験した心の底からの悔しい思い、自身との葛藤があったのが2012年のロンドン五輪選考シーズンでした。自身の実力が及ばなかった事、目指す「本物」の競技力がなかった事で、獲得できなかった五輪の舞台だったと納得できてはいました。ただ、同じチームの先輩方が選出され、その明暗の差を日々感じる事が苦しかったです。勝負の世界のシビアさを痛感すると共に、二度とこのような思いは経験したくないと、次のリオ五輪に向けて気持ちを奮い立たせて再スタートする事ができました。この経験が、今の自分の支えにもなっています。

■佐藤選手が考える、トライアスロンの魅力を教えてください。
最後まで何が起きるかわからない。だからこそ、実力だけではない、運を味方にして戦える競技でもあると思います。その運を引き寄せるには日々の過ごし方が大切。それがしっかりできれば人間力につながる。その人間力が高まれば、それが個の力として戦う武器になる。実力、運を味方にする個の力、全てを噛み合わせてこそ、成功に導ける。そんな競技だと感じています。また、3種目ある為、1つの競技で3種目を楽しめることも魅力のひとつです。

■佐藤選手はリオ五輪に出場されましたが、出場して感じたことやエピソードがあれば教えてください。
リオ五輪を経験し、五輪という舞台の素晴らしさを全身で感じました。自分が追いかけ続けてきた五輪の舞台ってこんなにも素晴らしいものだったんだと、ここの舞台でしか味わえない空気感や雰囲気がそこにはありました。五輪での戦いを成功させる事が最大の目標であり目的でした。この舞台に立てている事の誇り、恐怖心や緊張感がなく、堂々とした気持ちでスタートラインに立てていたと思います。

■5/18と19に「ITU世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会」が第10回目の記念大会として開催されます。この大会はオリンピック出場に向けたポイント獲得の対象レースですが、横浜大会にかける意気込みや目標をお願いします。
自国開催となるので、たくさんの方々から応援をいただき、それをパワーに変えて戦う事ができるこの横浜大会は、私の大好きな大会です。2020年東京オリンピックに向けた戦いが今回の横浜大会からスタートをしていきますので、モチベーションが大変高まっています。ベストを尽くし、良い形で2020年東京オリンピックに向けてのスタートを切りたいです。
■佐藤選手は昨年もこの大会に出場されていますが、大観衆の横浜の街中を駆け抜けることに関して特別な想いやエピソードなどはありますか?
レース中の苦しい時に、沿道のみなさんの応援が後押しとなり、もうワンプッシュができる。応援が体内に響きわたるような…。苦しいのですが、その苦しさでさえも楽しくなってしまいます。

■最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
2020年東京オリンピックに向けて戦うシーズンを迎えました。競技人生を懸け、目標達成に向けて日々を過ごしております。トライアスロン競技は本当に奥が深く魅力の詰まった競技なので、一人でも多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

佐藤 優香 Yuka Sato
出身地:千葉県
生年月日:1992年1月18日
身長:171cm

宮澤 夕貴
JX-ENEOSサンフラワーズ

“スコアラー”として金メダルを目指す

■バスケットボールをはじめたきっかけを教えてください。
3つ年上の姉がバスケットボールをしていた影響で小学校1年生の時に始めました。現在、バスケットボールキャリアは19年になります。1年生のころは外周を走ったりドリブル練習ばかりで全く楽しくありませんでしたが、親の都合で2年生で転校して違うチームに入った時にバスケットボールが楽しいと思えるようになりました。

■2018-19シーズンを振り返ってみていかがでしたか?
「楽しかった!」というのが率直な感想ですね。毎年メンバーは変わりますが、昨シーズンのチームの雰囲気はとても良く、良いチームでした。自分自身も色々な事に挑戦し続けられた1年でした。出来るようになったことも多かったですし、次に向かって自分が成長すべきところ、ドライブやパスなど課題も見えてきて次に繋がるシーズンにもなったと思います。

■5/31にはベルギー代表との強化試合が予定されています。ご自身にとってどんな意味を持つ試合になりますか?
強豪相手に日本がチームとしてどの程度戦えるのかが分かるし、自分自身、相手から「シューター」であることを認識されて、シュートチェックをされた中でどこまでできるか、楽しみです。これまでは世界大会ではあまりスカウティングされていなかったので、3ポイントも簡単に打てていましたが、今後は相手にスカウティングされ始めると思うので、その中で自分のプレイの選択が大切になってくると考えています。

■5/18と19に今年で10回の節目を迎える、東アジア唯一の大会「ITU世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会」が開催されます。宮澤選手は横浜出身ということですが、このような世界的な大会が地元横浜で開催されることに関してどのような印象をお持ちですか?
トライアスロンって絶対にキツイですよね。泳いで、走って、自転車に乗る競技。絶対に自分はできないと思います。私は横浜が大好きなので、横浜で色々なイベントがあるのは嬉しいです。しかも世界大会!私も観てみたいです!トライアスロンの大会が横浜で開催されれば私の様に一度もトライアスロンを観た事がない方たちも、その競技を知るきっかけになるから良いですね。東京五輪に向けてトライアスロンを横浜や日本で広めるいいきっかけになりそうです。他の競技をあまり観に行ったことがないので、本当に見に行きたいと思います。

■トライアスロン選手にどのような印象をお持ちですか?アスリート目線でお答えください。
筋肉のつき方が綺麗なイメージ。あまり身長が高い人もいなさそうですね。きっと気持ち的にもタフな人ができるスポーツだと思います。自分に甘々だと絶対できないと思います。私には無理ですね…。水に対してのトラウマもありますので。

■トライアスロンはバスケットボールと同じ五輪競技です。宮澤選手はリオ五輪に出場されていますが、出場して感じたことを教えてください。
先輩たちの試合にかける気持ちが他の試合と比べ物にならないぐらい強かったです。一番年下でリオ五輪に出場しましたが先輩たちの姿は目に焼き付いています。私はアメリカ戦に出場したときに、渡嘉敷選手からのアシストで3ポイントを決められたのですが、私のバスケ人生で一番うれしい瞬間でした。日本の家族や友人から「感動したよ」と言ってもらえて、「五輪でプレイするということは自分のためだけではない」と感じました。

■東京五輪が近付いてきたことに対しての、意気込みや目標、想いを教えてください。
五輪までに身に付けたい事が沢山あります。ドライブの抜き方、シュートの方法、パスもムービングしながらのシュート確率も上げたい。あと1年で成長出来る事は沢山あるので必ずレベルアップして、東京五輪では“シューター”としてではなくどこからでも点を獲れる“スコアラー”として金メダルを取りに行きたい。絶対できると思っています。周りがどう評価しても、ブレずにやるべき事をして金メダルを目指します。チームが勝てるかどうかは私次第だと思っています。日本代表歴7年目ですので。ベテランとしてコート内外でチームをしっかり引っ張ります。

■最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
まだまだ女子バスケはメジャーでは無いですが、是非一度会場でもネット放送やテレビでも良いので見てもらえたら面白いな、と思って頂けるはずだし「面白い!」と思って頂けるようなプレーをお見せします。東京五輪で金メダルを獲る所だけではなく、それまでの過程も一緒に楽しんで頂きたいです。応援宜しくお願い致します。

宮澤夕貴 Yuki Miyazawa
コートネーム:アース

ポジション:フォワード
出身地:神奈川県
生年月日:1993年6月2日
身長:182cm
血液型:AB型

宮澤夕貴選手から佐藤優香選手へ

宮:お母さまは佐藤選手になぜトライアスロンを勧めたのでしょうか?お分かりであれば理由を教えてください。
佐:私の母は、一切スポーツをやってきていないのにとても気が強く、負けず嫌いでした。私は幼少の頃から運動が好きで、水泳も習い、かけっこが得意で、そこに自転車を加えればトライアスロンができるという事で、母がトライアスロンに興味を持ち、私に薦めたのだと思います。

宮:スイムの時に、海が怖いと感じたことはないですか?
佐:大会は海で泳ぐ事がベースで、これまで数え切れないほど海で泳いできていますが、未だに海に対しての怖さは少しあります…。一人では泳げないですね。サメが襲ってきたらどうしよう…と思ってしまいます(苦笑)。クラゲに対しての恐怖心もあり、まず海に入ったらクラゲがいないか水中を観察してしまいますね。

宮:スイム、バイク、ランとそれぞれコンディションが違うと思うのですが、食事や体重の増減に気を使うなど、どのような調整をされていますか?
佐:食事から栄養をしっかり補えるように心掛けています。練習量や強度に見合った食事の内容や食事量をいつも調整しています。また、睡眠の質を高めていく事にも意識しています。8時間の睡眠時間確保を日々の日常としているので21時には寝る生活リズムを作っています。6時過ぎから練習がありますので、早起きです。

佐藤優香選手から宮澤夕貴選手へ

佐:トライアスロンは、種目から次の種目に移るトランジションで、どれだけ速く次の動作に移れるのかが勝負を大きく左右もする特性があります。私は、普段でも着替えを早くしてしまうというアスリートならではの癖があります。宮澤選手は競技生活を過ごされている中で、何か癖はありますか?
宮:普段から相手に物を渡したりする時に、シュートやパスをするかのようにフォームを整えて投げてしまいます。相手が選手の場合、それをキャッチする時も「ナイスパス!」とか「パス悪い!」とか言い合ってしまうこともあります(笑)。

佐:団体戦となる事でチームワークが重要だと思いますが、チームワークを高めていく中で何を心掛けていますか?
宮:お互いが相手を思いやり、気遣うことはとても大事です。自分の事だけ考えていたら、良いチームは作れませんし、プライベートの時からそこを意識しないと、コートにも出ると思ってます。

2019 ITU世界トライアスロン・パラトライアスロンシリーズ横浜大会
05/18-19 at 山下公園周辺特設会場

●5月18日(土)
6:50 - 9:03 パラトライアスロン
10:16 - 12:16 エリート女子
13:06 - 15:06 エリート男子

エリートパラトライアスロン/スプリントディスタンス(25.75Km)
★スイム(0.75km)
山下公園前面海域
★バイク(20km)
山下公園→日本大通り→横浜税関前→ワールド
ポーターズ→赤レンガ→大さん橋前→山下公園
★ラン(5km)
山下公園→日本大通り→横浜税関前→大さん橋前
→山下公園

エリート/スタンダードディスタンス(51.5Km)
★スイム(1.5km)
山下公園前面海域
★バイク(40km)
山下公園→日本大通り→横浜税関前→ワールド
ポーターズ→赤レンガ→大さん橋前→山下公園
★ラン(10km)
山下公園→日本大通り→横浜税関前→大さん橋前
→山下公園

●5月19日(日)7:15 - 14:10
エイジ(一般/リレー)/スタンダードディスタンス(51.5Km)
★スイム(1.5km)
山下公園前面海域
★バイク(40km)
山下公園→山下ふ頭→山下公園
★ラン(10km)
山下公園→山下ふ頭→山下公園→象の鼻パーク
周辺→山下公園

エイジ(一般/パラ)/スプリントディスタンス(25.75Km)
★スイム(0.75km)
山下公園前面海域
★バイク(20km)
山下公園→山下ふ頭→山下公園
★ラン(5km)
山下公園→山下ふ頭→山下公園→象の鼻パーク
周辺→山下公園

世界最高峰のトライアスロン大会である世界トライアスロンシリーズ横浜大会は今年で横浜開催10回を迎えます。2020年東京五輪に出場するためのオリンピックポイントを獲得すべく、世界中からトップアスリート達が横浜に集結します。会場に足を運んでいただき、躍動するアスリートの姿をぜひ生でご覧ください!

お問い合わせ先:世界トライアスロンシリーズ横浜大会組織委員会
https://yokohama.triathlon.org/

☎ 045-680-5538(平日9:00~17:15まで)
✉ info@yokohamatriathlon.jp

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