八村 塁 ~日本人史上初のNBAドラフト1巡目指名~

キャリア10年、八村塁という可能性

ボクシング界が「日本人史上初の4階級制覇」に沸いたわずか数日後、日本のバスケットボール界にも衝撃が走った。現地時間20日に行われたNBAドラフトで、八村塁(ゴンザガ大)が1巡目9位でワシントン・ウィザーズから指名を受けた。日本人史上初のドラフト1巡目、さらに10位内指名という快挙に、テレビでは速報が流れ、ネットニュースやSNSは八村に関する話題で持ちきりとなった。

田臥勇太(リンク栃木ブレックス)が日本人初のNBAプレーヤーとなったのが2004年。それまで日本人にとって雲の上の存在だったNBAの舞台が、ようやく手の届く距離に感じたのも束の間、わずか3カ月で解雇され、その壁の高さがどれだけ高いのかを実感することとなった。

不可能と思われていた日本人のNBA挑戦。それを実現させた、田臥が切り拓いた道は多くのバスケットボールプレーヤーにとって憧れとなり、目標にもなったが、田臥に続く選手はなかなか出てこない。それどころか、日本のバスケットボール界は2つのリーグ問題が解決せず、ついにはFIBA(国際バスケットボール連盟)の制裁により国際試合から締め出されてしまった。

日本人初のNBAプレーヤー誕生から急転直下、暗黒期とも呼べる時期を過ごすことになった日本のバスケットボール界は、B.LEAGUEの誕生によって転機を迎え、1976年モントリオール五輪以来となる五輪出場へ機運が高まっていた。

そんな中、ジョージ・ワシントン大学を卒業した渡邊雄太がメンフィス・グリズリーズと2-way契約を結び、史上2人目のNBAプレーヤーに。田臥が道を切り拓いてから、実に14年もの時が流れていた。

そして間もなく、ウィザーズから1巡指名を受けた八村が史上3人目のNBAプレーヤーとして歴史にその名を刻む。父親がベナン人、母親が日本人の家庭で長男として生まれた八村は、中学に入るまでは野球をやっており、わずか10年のキャリアでNBAから1巡指名を受けるまでに成長した。ウィザーズが八村を指名した理由はまさにそこにあるようで、その成長スピードと、底知れない伸び代を買ってのことだという。

東京五輪出場を決めるなど、右肩上がりの日本のバスケットボール界。そこに現れた、八村塁という可能性。この男なら、日本人がまだ見ぬ景色を見せてくれるかもしれない。

八村 塁
Rui Hachimura
生年月日:1998年2月8日
出身地:富山県

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