2014/15 UEFA CHAMPIONS LEAGUE FINAL

CL_1
ユヴェントスFC

Champions League - Semifinals - Juventus vs Real Madrid 2-1
欧州3強に割って入ったダークホース

ここ3シーズン、欧州の覇権はバイエルン、バルセロナ、レアル・マドリードの3チームによって争われてきた。欧州王者を決めるチャンピオンズリーグでは、この3チームがベスト4の常連として君臨し、残り1枠を3年前はチェルシー、2年前はドルトムント、去年はアトレティコ・マドリードが勝ち取ったが、栄冠を掴んだのは3年前のチェルシーのみ。そして今シーズン、その切符を掴んだのは、イタリアの名門ユヴェントスだ。

準決勝に進んだ4チームの中で、最も戦力的に劣ると見られていたユヴェントスだが、欧州王者レアル・マドリードとの準決勝では機動力に長けるテベスとモラタの2トップが躍動。それぞれ1ゴールずつを挙げてホームでの先勝に貢献すると、続くセカンドレグではモラタが値千金のアウェーゴールを奪い、“ビアンコネロ(白と黒=ユヴェントスの愛称)”を実に12年ぶりとなる決勝進出へと導いた。

伝統の堅守と2トップの決定力
ユヴェントスの特徴は、伝統的に堅守がベースとなっており、その強みは今でも変わることはない。守護神ブッフォンを擁する守備陣は、チャンピオンズリーグの決勝ラウンドにおいてわずか3失点しか喫しておらず、セリエAでも最小失点をキープしている。現代サッカーでは守備力だけで勝ち上がることはできず、欧州の舞台では得点力の欠如によって辛酸を舐め続けてきた。 しかし昨シーズン、テベスの加入によって前線に打開力が加わると、今シーズンはレアル・マドリードからモラタを獲得。この若きスペイン人ストライカーはユヴェントスの前線に機動力をもたらし、テベスとの相性も抜群で準々決勝のドルトムント戦では2人だけでゴールをこじ開けていた。少ないチャンスでもシュートまで持ち込むことのできる2トップが、今シーズンのユヴェントスの欧州での躍進を支える原動力であることは間違いない。

そして中盤では、依然としてイタリア最高峰のレジスタであるピルロが健在。その脇を固めるビダルとポグバは攻守において存在感を発揮し、特にポグバはレアル・マドリードやバルセロナも獲得を狙うとされる“怪物”だ。昨夏のW杯で最優秀若手選手に選ばれた逸材は、バルセロナとの大一番でその真価を発揮できるだろうか。

すでにセリエA4連覇と20年ぶりのコッパ・イタリア制覇を成し遂げているユヴェントスは、チャンピオンズリーグに勝利すれば、クラブ史上初の3冠を達成することとなる。決勝の舞台、ドイツの首都ベルリンは、奇しくも2006年のW杯でブッフォン、ピルロを擁するイタリア代表が世界一に輝いた場所。キャリアの終盤に差し掛かった彼らは、再びドイツの地で栄冠を掴もうとしている。

ユヴェントスFC
Juventus Football Club S.p.A
創設年:1897年
ホームタウン:イタリア・トリノ
ホームスタジアム:ユヴェントス・スタジアム 収容人数:41,000人
獲得タイトル:セリエA31回、チャンピオンズリーグ2回、
ヨーロッパリーグ(旧UEFA杯)3回、カップウィナーズカップ1回

【決勝までの道のり】
[グループステージ] グループA
2014年9月16日 ユヴェントス 2-0 マルメFF
2014年10月1日 アトレティコ・マドリード 1-0 ユヴェントス
2014年10月22日 オリンピアコス 1-0 ユヴェントス
2014年11月4日 ユヴェントス 3-2 オリンピアコス
2014年11月26日 マルメFF 0-2 ユヴェントス
2014年12月9日 ユヴェントス 0-0 アトレティコ・マドリード
[ラウンド16]
2015年2月24日 ユヴェントス 2-1 ドルトムント
2015年3月18日 ドルトムント 0-3 ユヴェントス
(2試合合計: 1-5)
[準々決勝]
2015年4月14日 ユヴェントス 1-0 ASモナコ
2015年4月22日 ASモナコ 0-0 ユヴェントス
(2試合合計: 0-1)
[準決勝]
2015年5月5日 ユヴェントス 2-1 レアル・マドリード
2015年5月13日 レアル・マドリード 1-1 ユヴェントス
(2試合合計2-3)
[決勝]
2015年6月6日 ユヴェントスvsバルセロナ

FCバルセロナ

FOOTBALL : FC Barcelone vs Bayern Munich - UEFA Ligue des champions - 06/05/2015

振り払われたペップの幻影

2008-2009シーズン、ペップ・グアルディオラ監督に率いられたバルセロナは、獲り得る限り全てのタイトルを手にし、その支配的かつ華麗なパスサッカーで世界中から称賛の声を浴びた。しかし、グアルディオラが去り、主将のプジョルが引退、そしてチームの心臓といえるシャビに衰えが見え始めたここ数シーズン、バルセロナはペップの幻影に振り回されてきた。どんな監督が率いても、どんな戦術を駆使しても、そしてどんな選手を獲得しても、ペップ時代の栄光には敵わない。スペイン代表の不振もあり、メディアは「サイクルの終焉」と書き立て、バルサの復活は随分と先の話のように思われていた。

しかし、その瞬間(とき)は驚くほど突然で、想像以上に早く訪れた。ペップ同様、現役時代もバルセロナでプレーしていたルイス・エンリケに率いられたチームは、昨シーズンのチャンピオンズリーグ王者レアル・マドリード、リーガ・エスパニョーラ王者アトレティコ・マドリードとの三つ巴の優勝争いを制し、まずはリーガの覇権を奪還。さらにスペイン国王杯、そしてチャンピオンズリーグでも決勝進出を果たし、ペップ時代以来、クラブ史上2度目の3冠が目の前まで迫っている。1つのクラブが2度も3冠を達成するのは欧州史上初のことだ。

最強トリデンテで2度目の3冠へ

この偉業達成に不可欠なのは、現在のバルセロナにとって最大の武器であるトリデンテ(スペイン語で「三又の槍」)の破壊力だ。これまでは均衡状態の打開においてメッシへの負担が大きすぎ、メッシを抑えられるとバルサの得点力は著しく低下していた。しかし、昨シーズンにブラジルのエース、ネイマールが加入。そして今シーズンはウルグアイのエース、スアレスが加わり、破壊力抜群の南米トリオが完成した。

この3人はそれぞれが単独で相手の守備陣を打開できるだけでなく、お互いを尊重しながらパスワークでも相手守備陣を崩すことができる。メッシを抑えてもネイマールが、ネイマールを抑えてもスアレスが、そしてスアレスを抑えてもまたメッシが襲い掛かってくる。ラウンド16で対戦したマンチェスターC、準々決勝のパリSG、そして準決勝のバイエルンも素晴らしいDFが所属するチームだが、このトリデンテを抑えることはできなかった。ポゼッション志向の強いペップ時代とは異なり、より直線的にゴールを狙うようになった今のバルセロナは、最強トリデンテとともに再び栄光の時代を取り戻そうとしている。

FCバルセロナ
Futbol Club Barcelona
創設年:1899年
ホームタウン:スペイン・バルセロナ
ホームスタジアム:カンプ・ノウ 収容人数:99,354人
タイトル:リーガ・エスパニョーラ23回、チャンピオンズリーグ4回、
カップウィナーズカップ4回
【決勝までの道のり】
[グループステージ] グループF
2014年9月17日 バルセロナ 1-0 アポエルFC
2014年9月30日 パリSG 3-2 バルセロナ
2014年10月21日 バルセロナ 3-1 アヤックス
2014年11月5日 アヤックス 0-2 バルセロナ
2014年11月25日 アポエルFC 0-4 バルセロナ
2014年12月10日 バルセロナ 3-1 パリSG
[ラウンド16]
2015年2月24日 マンチェスターC 1-2 バルセロナ
2015年3月18日 バルセロナ 1-0 マンチェスターC
(2試合合計3-1)
[準々決勝]
2015年4月15日 パリSG 1-3 バルセロナ
2015年4月21日 バルセロナ 2-0 パリSG
(2試合合計5-1)
[準決勝]
2015年5月6日 バルセロナ 3-0 バイエルン
2015年5月12日 バイエルン 3-2 バルセロナ
(2試合合計3-5)
[決勝]
2015年6月6日 ユヴェントス vs バルセロナ

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