Interview ブロック・ パークス Broc Parkes

YAMAHA RACING TEAM ASEAN
ベテランライダーが語るARRCの魅力とは?

アジアロードレース選手権(ARRC)の2019シーズンから新たに最高峰としてスタートするASB1000に、ヤマハ発動機から「YAMAHA RACING TEAM ASEAN」が参戦。ライダーは昨シーズンのSS600でランキング9位となった伊藤勇樹に加え、世界耐久選手権にもレギュラー参戦するブロック・パークスが「YZF-R1」で参戦しASB1000初代チャンピオンを目指す。初のARRCに臨むパークスに、ARRC参戦を決意した理由やARRCの魅力について語ってもらった。

アジアの未来はすごく明るい

■ロードレースの魅力を教えてください。
僕の人生は、常にバイクと関わっています。5歳の時からバイクが好きで。将来の夢がワイン・ガードナーみたいなレーサーになることでした。今までしてきた経験の中で、トラックやモトクロスも走ったことありますが、ロードレースが一番でした。僕には勝ちたいというモチベーションがあり、一番勝てる、表彰台に乗れるレースがロードレースなのだと思います。

■ここまでポイントランキング1位です。好調の要因は?
チャンピオンシップで1位になっていることは嬉しいことです。僕としては、この大会に参加することは新しいチャレンジでした。今年がASB1000というクラスの初めての年ですし、それも面白いと思っています。アジア系のレースは好きでしたし、好きな1000ccのバイクに乗り、ファミリーのように大好きなヤマハで戦えるのは嬉しいです。今シーズンは良いスタートを切ったと思います。思っていたよりも走れているし、調子も良い。とにかく楽しんでいます。アジアのロードレースの未来はすごく明るいと感じています。

■インターネットでも配信されているARRCの可能性は?
SNSでライブストリーミング配信をやっていて、人気を博しています。それが僕はすごく嬉しいです。ARRCはそうした点で頑張っていると思います。特に母国のオーストラリアでも、僕も出ていますし、オーストラリア選手権1位の選手も出たことがあるため、すごくたくさんの人がインターネットなどで観ています。ほぼ毎日、レースを観ることができて嬉しいという声を貰っています。多くの人に観て貰えるのは僕も良いと思っていますし、メーカーとしても、ヤマハとしても、スポンサーにとっても良い機会だと思います。

■アジアのレースが好きだと言いましたが、ヨーロッパのレースとの違いは?
アジアとヨーロッパの違いで一番大きいのは、アジアでは以前、大きいバイクはあまり人気がなかったと感じていましたが、今では変わってきていると感じます。ヨーロッパでは常に大きいバイクが人気ですから。それからアジアは天気が違います。蒸し暑いですが、僕としてはオーストラリアに住んでいるので、アクセスしやすいという利点があります。一晩くらいで飛んで来られますし、それがアジアのレースが好きということにつながっています。また、アジアでは僕の経験を見せる場所として最適だと感じています。

■多彩なキャリアを歩んでいますが、レースごとにアジャストさせる苦労はありますか?
長いキャリアで、色々なチャンピオンシップで走ってきました。その経験の中で、色々なメーカーのバイクに乗ったことがありますし、タイヤも様々なタイプを経験しました。それらがすごく良い経験になっていて、異なるバイクに乗る際、バイクのセッティングが分かってすぐに対応できる助けになります。経験があるからできることですね。

バイクに乗ることが一番のトレーニング

■24時間の耐久レースを年に2回、経験していますが、どのようなトレーニングをしていますか?
身体は良いベースがあり、怪我さえなければ特別なことをしなくても良いと思っています。今は肉体的よりも、メンタルの部分が大事です。頭が強くないと、長いレースには耐えられません。ARRCのときは耐久レースの頭から、スプリントレースの頭に切り替えなければいけないので苦労しました。スプリントレースの場合は、最初の1~2周でアグレッシブにプッシュする必要がありますが、耐久レースはその必要がありません。そのメンタルの切り替えが大事だと感じています。このARRCを走り始めて、僕はそれができていると感じています。

■ベテランとなり、より長くキャリアを続けるためにやっていることは?
どんどん年齢を重ねるごとに、難しくなってくるところはあります。それでも、筋力トレーニングは大事ですし、一般的な健康状態を維持することも大事です。それでサイクリングをやったりもしますが、僕にとって一番良いトレーニングの方法は、バイクに乗ることです。モトクロスだったり、トラックだったり、それが一番トレーニングになります。色々なバイクに乗ることが大事です。ご覧の通り、身体はがっしりしている方ですので(笑)、筋トレで身体を大きくするのではなく、走ったり、サイクリングしたり、もっと絞っていく方が大事です。

■モトクロスなど、違うバイクに乗ることで得ていることは?
トレーニングでもあり、楽しみでもあります。バイクに乗るほど、感覚がどんどん分かってきます。違うタイヤ、違うセッティングが分かるようになります。僕の意見ですが、バイクに乗れば乗るほど、クラッシュしないようになる。反射的なことが上手になってくるので、クラッシュを避けることができるようになるのだと思います。

■YAMAHA RACING TEAM ASEANでチームメイトの伊藤勇樹について、どんな印象を持っていますか。
彼はナイスガイです。英語もすごく上手ですし、いつも仲良くやっています。チームメイトとしては非常に良い関係ができています。彼は1000ccのバイクでのレース経験が少ないので、覚えることも多いと思います。前回のレースでは骨折していたのですが、それでもレースに出たことが、僕にとってヒーローです。彼には明るい未来が待っていると思いますし、僕は先生ではありませんが、色々教えることができると思っています。

■最後に、読者へのメッセージをお願いします。
マレーシアのラウンドは耐久選手権とバッティングする問題がありますが、99%はARRCに行くと思います。なぜかというと、ランキングレースでポイントを1点も落とせない状態だからです。僕は勝ちたいので、マレーシアでは強く走らないといけません。2人のライバルが、マレーシアのホームレースになっていて、強く仕掛けてくると思うので、それに対して僕も強く行かないといけません。絶対にポイントを取りたいです。ARRCはインターネットで配信されていますので、ぜひ日本の皆さんも注目してみてください。

ブロック・パークス
Broc Parkes
生年月日:1981年12月24日
国籍:オーストラリア
所属:YAMAHA RACING TEAM ASEAN

【今後のレース予定】

Round 6
決勝レース1 9月21日(土)
決勝レース2 9月22日(日)
セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)
Round 7※最終戦
決勝レース1 11月30日(土)
決勝レース2 12月1日(日)
チャーン・インターナショナル・サーキット(タイ)

アジアロードレース選手権

アジアロードレース選手権(ARRC=アジアロードレーシングチャンピオンシップ)は、1996年から始まったレース。主催はマレーシアのTWMR(ツーホイールモーターレーシング)で、今年は年7戦開催される。2011年頃から多くの日本人選手が参加するようになり、ここからキャリアアップして2輪レース最高峰のMotoGPに参加している選手(マレーシア人のハフィス・シャーリン)も出ている。 今シーズンから初めて1000クラスが導入され、ヤマハ発動機はヤマハレーシングチームアセアン(YRTA)として参戦。オーストラリア人のブロック・パークスと伊藤勇樹の2選手が1000クラスに臨んでいる。 日本での知名度はまだそこまで高くはないが、FOX SPORTSで衛星やケーブルTVでアジアを中心に22カ国でライブ放映されており、ARRCの公式FacebookやYouTubeでも実況放映されていて、世界150カ国の人々に視聴されている。

◇公式サイト http://asiaroadracing.com/
◇Facebook  https://www.facebook.com/AsiaRoadRacing
◇Instagram https://www.instagram.com/asiaroadracing/

 

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