ONE TEAMでたどり着いた史上初の景色

アジアで初めて開催されたラグビーワールドカップ2019日本大会。サッカー、野球に比べてラグビーというスポーツが根付いているわけではないこの日本で、サッカーのW杯や夏の五輪と並ぶ世界三大スポーツの祭典が行われることに、大きな喜びを感じる一方で、盛り上がりや大会運営の部分で不安を覚えた人も少なくなかった。

実際、開幕当初は飲食ブースの供給不足が話題になったが、同時に問題に対する大会運営組織の対応の速さも高く評価された。そして盛り上がりに関しても、日本代表の快進撃に比例し、連日連夜ラグビーの話題で持ちきりに。ラグビー観戦とともに、日本の文化も楽しもうとする外国人観光客はいたるところで散見され、日本と関係のない試合でも“一生に一度”の異文化交流が活発に行われていた風景は、来夏に控える東京五輪に向けても明るい材料となった。

もちろん、この盛り上がりを支えたのが日本代表の躍進であることは明白だ。優勝候補の一角アイルランド相手に歴史的な勝利を手にすると、4年前は敗れたスコットランドに華麗な“リベンジ”。見事、目標であるベスト8進出を成し遂げて見せた。

4年前、1勝すら難しいとされてきたW杯の舞台で、優勝候補の南アフリカを下す“奇跡”を起こした日本。それでも勝ち上がれなかったベスト8の壁。その壁を突破するために、まだ見ぬ景色を見るために、選手たちはすべてを捧げてきた。
国を背負って戦う――。日本人選手にとっては当たり前かもしれないが、ラグビーでは外国で生まれた選手も日本代表として共に戦っている。そんな彼らが、本当の祖国を相手にしてでも、日本代表のジャージーを着て全力で臨んでくれた。その身体には赤と白の、誇り高い血が確かに流れていた。

生まれも人種も超えた「ONE TEAM」になれたからこそ、初めて届いたベスト8の舞台。ベスト4に進むことができなかった悔しさはもちろん「このチームでもうラグビーをできないことが悔しい」と語った田村優の言葉は、今回の日本代表チームがいかに一丸となっていたかを表している。

日本ラグビー史上最強のチームによる挑戦は、ベスト4を前に涙をのんだ。しかし、初めて到達したベスト8、そしてその先にある景色を見るために、日本ラグビーは歩みを止めるわけにはいかない。再びONE TEAMとなって、まだ見ぬ景色に挑もう。

《日本代表の軌跡》

成績:ベスト8
勝敗:4勝1敗

9/20(金) 〇30-10 ロシア @東京スタジアム
9/28(土) 〇19-12 アイルランド @小笠山総合運動公園エコパスタジアム
10/5(土) 〇38-19 サモア @豊田スタジアム
10/13(日) 〇28-21 スコットランド @横浜国際総合競技場
10/20(日) ●3-26 南アフリカ @東京スタジアム

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