新日本プロレスリング バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム

2020年1月4日、毎年恒例としている東京ドームでの興行「イッテンヨン」と、翌日5日の「イッテンゴ」という史上初の東京ドーム2日間開催を行った新日本プロレス。近年、プロレス界を牽引する存在として右肩上がりの飛躍を遂げている新日本プロレスの勢いを象徴するような東京ドーム2日間開催は、計7万人を超える観衆が見守る中、「人生変えるイッテンヨン、伝説創るイッテンゴ。」というキャッチコピーに相応しい内容となった。

高橋ヒロム、鮮烈なる復活劇!獣神から受け継いだ想いを胸に、新たなるジュニアの象徴へ

藤波辰爾や初代タイガーマスクによって確立されたジュニアヘビー級という階級において、「ジュニアの象徴」と呼ばれ絶大な人気を誇っていた獣神サンダー・ライガーが、その偉大なレスラー人生に幕を下ろす日でもあった東京ドーム2連戦。そんなライガーが最多戴冠&防衛記録を持つIWGPジュニアヘビー級王者に、イッテンヨンで挑戦したのが高橋ヒロムだった。

首の負傷で長らく戦列を離れている間に、台頭しジュニアヘビー級の絶対王者となっていた第85代王者ウィル・オスプレイに対し、痛めている首を攻められながらも新技「TIME BOMB Ⅱ」でスリーカウント。高橋ヒロム完全復活を印象付けるとともに、翌5日に予定されていたライガーとの引退記念マッチに第86代IWGPジュニアヘビー級王者として臨むこととなった。

ライガー最後の試合で肌を合わせた高橋ヒロムは、獣神に花を持たせることなくジュニアヘビー級の王者として勝利。リング上で大の字になったライガーに対し、「あなたがつくってきたジュニアを、俺が必ず頂点に持っていきます」と宣言し、新たなるジュニアの象徴としてバトンを受け継いだ。

「逆転の内藤」がジェイ撃破で2冠への挑戦権を獲得

イッテンヨンで第23代IWGPインターコンチネンタルヘビー級王者ジェイ・ホワイトとのタイトルマッチに挑戦する内藤哲也は、自らを「逆転の内藤」と称した。これはもちろん、ファンである広島東洋カープが「逆転の広島」と呼ばれていたことにちなんでの呼称であるが、今の内藤の立場を表すこの上ない表現といえた。

9月にインターコンチネンタル王座をジェイに奪われ無冠となった内藤にとっては、イッテンヨン&イッテンゴのダブル選手権はかねてからの野望と語る「IWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座を同時に保持」する絶好の機会。2冠の挑戦権を持つ4人の中で、唯一無冠の内藤は、すべてをひっくり返せるその立場をあえて楽しんでいるかのようだった。

試合は、内藤の痛めている左膝へジェイが集中攻撃をして優位に進めたが、最後はジェイの必殺技ブレードランナーを切り返し、逆に必殺技デスティーノからの片エビ固めで王座を奪還。翌日に控える2冠戦への切符を手にした。

譲らないオカダ、ゴールデン☆スターを退ける

一方、今や新日本の“顔”というべき王者オカダ・カズチカに、GIクライマックスを制して勢いに乗る「ゴールデン☆スター」飯伏幸太が挑むIWGPヘビー級王座は、飯伏が勝てば“主役交代”、つまり今後の新日本プロレスの顔が変わる可能性がある、非常に注目度の高い一戦となった。

GIクライマックスでは飯伏に敗れているオカダだが、東京ドームのメインで負けるわけにはいかない。序盤から勢いのある飯伏が怒涛の攻めでオカダを王座から引きずり下ろしにかかったものの、猛攻を耐えしのいだオカダが最後は必殺のレインメーカー3連発からの開脚式ツームストンパイルドライバー、そしてトドメにレインメーカーで決着。39分16秒の死闘を制したオカダは試合後、「超満員にならなかった…」と公約通りドームを満員にできなかったことを悔やみ涙したが、それも新日本プロレスの顔としての責任感があってこそ。昨年の38,000人を大きく上回る40,008人の観衆は、ベルトを守った王者に万雷の拍手を送った

史上初の2冠王者は内藤に軍配!“伝説創るイッテンゴ”は衝撃の結末

イッテンヨンの翌日イッテンゴのメインは、何といってもIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカとIWGPインターコンチネンタル王者内藤哲也による史上初の2冠戦。“伝説創るイッテンゴ”のキャッチコピー通り、新日本プロレスの二大タイトルを1人のレスラーが保持したことは過去に一度もない、まさに伝説が生まれる瞬間となる。

かつて若手時代に合宿所で同部屋だったこともある両者が、東京ドームで相まみえるのはこれが3度目。内藤にとっては、可愛がっていた後輩に2連敗を喫しているだけに、3度目の正直で「逆転の内藤」を完遂させたいところだろう。

オカダは内藤の左膝、内藤はオカダの首と、それぞれ互いのウィークポイントを攻め合う一進一退の攻防の末、オカダが必殺技レインメーカーを4発打ち込む。さらに攻撃の手を緩めずにダメ押しのレインメーカーを狙うが、これを内藤がデスティーノで切り返し形勢逆転。“正統派”時代の必殺技スターダストプレスの封印を解き、最後はデスティーノで畳み掛けて3カウントを奪った。

まさに伝説を創った内藤は「日本中のお客さま、世界中のお客さま、“逆転の内藤”堪能していただけましたでしょうか。オレはこの東京ドーム2連戦のことを忘れることはないでしょう。この2本のベルトとともに前へ進みたいと思います」とマイクアピールし、悲願だったドームメイン後の「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」大合唱へと移行する。

しかし、最も盛り上がる「ハポン」を叫ぶ直前で突如乱入してきたKENTAが背後から内藤を強襲。レスラー人生の絶頂を味わおうとしていた内藤が、ほんの数秒でリングに這いつくばり、ベルトを奪われて(王座を奪われたわけではない)KENTAの尻に敷かれるという衝撃の結末を誰が予想できただろうか。

後日、2月9日の大阪城ホール大会で内藤とKENTAによる2冠をかけたタイトル戦が正式に決定。内藤はKENTAの行動について「勇気のいることだし、いちレスラーとして度胸のある、素晴らしい行動だった」と評した一方で、「彼はあの日、(NEVER王座)ベルトを失っている。2冠への挑戦権をそんなに簡単に与えて良いものなのか」と早急に決まった防衛戦についての不満も吐露。それでも、「ジェイ、飯伏、オカダ、内藤…あの日2冠を争った4人に比べたら1枚、2枚…いや3枚ぐらい落ちるんじゃないですか。おいしく料理してやるぜ」と返り討ちを宣言した。

あと一歩のところで“夢”を邪魔された内藤は、再び夢を追いかける。

◆特設サイト

https://www.wrestlekingdom.jp

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