Revs your Heart 好調ヤマハ、その要因とは…?

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Movistar Yamaha MotoGPが好調だ。2015年のシーズンが始まり、第9戦を終えてちょうど折り返し地点を迎えたMotoGP。その9戦のうち、7戦をバレンティーノ・ロッシとホルヘ・ロレンソが勝ち取っているのだ。スペインGPから4連勝を飾ったロレンソ2015年のMotoGP前半戦はMovistarYamaha MotoGPの独壇場と言っても過言ではないだろう。まずは開幕戦のカタールGP、予選8番手のV・ロッシが見事な追い上げでアンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)とのデッドヒートを制し、2010年以来5年ぶりの開幕戦勝利を飾る。続くアメリカGPではマルク・マルケス(レプソルホンダ)が優勝したものの、V・ロッシは3位、そしてJ・ロレンソも4位に入った。
第3戦のアルゼンチンGPでは連勝を狙うM・マルケスをV・ロッシが猛追。一時は4秒差まで広がった差を残り2LAPで逆転。熱狂的な南米ファンの前で、V・ロッシが開幕戦に続いて今季2度目の優勝を果たした。
第4戦からはJ・ロレンソが主役となる。母国スペインで2位M・マルケスに大差をつけて快勝すると、続くフランスGP、イタリアGP、カタルーニャGPと勝ち続け、自身初の4連勝。V・ロッシも開幕戦から9戦連続で表彰台を獲得しており、第8戦のオランダGPでは実に6年ぶりとなるポール・トゥ・ウィンで今シーズン3勝目を挙げた。
両ライダーの好調ぶりの要因とは何なのか。ヤマハ発動機の技術本部でMS開発部長を務める辻幸一氏に、今シーズンのMovistar Yamaha MotoGPについて語ってもらった。(取材日:7月13日)

好調ヤマハの快進撃は続く

開発者インタビュー

辻さんヤマハ発動機技術本部MS開発部長
辻 幸一
Koichi Tsuji

■今シーズンのヤマハは好調ですが、手応えはいかがですか?

「シーズンはちょうど半分を消化しただけで、まだ半分残っております。レースは最後のチェッカーフラッグを受けるまで、シーズンは最終戦を終えるまで何が起こるか分からない世界です。一瞬たりとも気を抜けません。そういう意味では一戦一戦を確実に戦うとともに、開発においても驕ることなく粛々と予定されている計画を進めるのみです」

■好調の要因は何でしょうか?

「昨年はライバルに対して技術面で完全に遅れをとっておりました。それでも昨シーズンの後半戦は4連勝を含んでマシンとして良いレベルに仕上げることができたと思います。その昨年後半のマシンの開発方向性を更に1歩進めるとともに、技術的に遅れをとっていた部分も予定通り投入できたことが、ライダーのライディングスタイルともマッチし、その相乗効果として我々の期待以上の成果を生んでくれたと感じております」

■昨シーズンとの決定的な違いは何でしょうか?

「昨年の屈辱的な結果を2度と味わいたくないという開発、チーム、ライダーの強い意思が大きく違うと思います。昨年でしたら、“ここまで”と言う部分を、“更にもう少し”というように全体が非常にまとまってポジティブに事を進めることができております。例を述べると、オランダGPでは新しいフレームを投入しました。このフレームは10日前にテストをして評価も良かったのですが、例年であれば後半戦に向けて準備するというスタンスをとります。しかし今年は、オランダGPに両ライダー分を間に合わせました。結果的に優勝できたのですが、このフレームがなければ優勝できていなかったと思います。このように、現状に満足せず積極的に攻めることができていることが昨年とは大きく異なると感じております」

■両ライダーからの今シーズンのマシンの感想はいかがですか?

「現状、両ライダーからは昨年から大きく進歩していると評価されておりますが、これは結果が出ているからこそです。昨年からブレーキング性能の向上を1つの目標として取り組んできておりますが、各種データから狙い通りの方向には進んでいるものの、まだ足らないとはライダーからよく言われます」

■今シーズン、印象に残っているレースは?

「開幕戦のカタールGPです。今年の目標の1番目に『開幕戦優勝』を掲げました。開幕戦を優勝できれば、今シーズンは良い結果で終わることができると言ってきました。そのために開発陣に対しては全てを前倒しで投入するよう計画の見直しを図ってもらい、現場に対しては各種テストアイテムに対する評価を粘り強く、必要であれば何度も行い明確な結果を出すようにしたり、チームに対しては双方のスタッフ、エンジニアが協力し両ライダーの良い部分を共有し互いにレベルアップさせるよう努めました。結果、ロッシが優勝できましたし、ロレンソも途中までトップを走りながらトラブルで後退せざるをえなかったものの、我々の期待以上の結果を残してくれました」

両ライダーからの信頼も厚い

ヤマハ発動機が2015グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに初参加!

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V・ロッシが、伝説の1.16マイルヒルクライムを「YZR-M1」で疾走 ヤマハ発動機とMovistar Yamaha MotoGPのV・ロッシは、6月28日にイギリス・グッドウッドで開かれた「2015グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に、主催者であるチャールズ・マーチ卿からの招待を受けて初参加した。
創立60周年を迎えたヤマハ発動機がヤマハレーシングスピリットの軌跡を振り返る歴代レーシングマシンを特設ガレージに展示したほか、かつてのスターライダー、フィル・リード氏やジャコモ・アゴスチーニ氏らによってファンを熱狂させ、1960 ~ 70年代にロードレース世界選手権を席巻したファクトリーレーサー「RD56」(1965年)や「YZR500(0W23)」(1975年)、さらに最新のMotoGPマシン「YZR-M1」(2015年)が欧州のオールドファンの注目を集めた。 前日のMotoGP第8戦オランダGPで優勝したV・ロッシは、その疲れも見せず、創立60周年記念カラーの「YZR-M1」でヒルクライムに出走したほか、四輪のレーシングマシンでデモ走行を行った。

Yamaha At Goodwood Festival of Speed

『グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード』
熱心なレース愛好家であるチャールズ・マーチ卿が主催者を務め、その私有地であるイングランドのウェスト・サセックス州グッドウッドにて1993年にスタートしたモータースポーツイベント。モータースポーツの大いなる歴史を綴ってきた600台を超える四輪車、二輪車が一堂に会し、伝説の選手や世界の著名人が毎年参加している。

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