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トップ >> baseballトップ >>WBCは、王ジャパン対MLBの戦いだ
WBCは、王ジャパン対MLBの戦いだ メジャーに勝って本当の世界一になってくれ
  いよいよ第1回ワールドベースボールクラシック(WBC)が始まる。WBCは世界16ヶ国の代表チームがおよそ2週間にわたって1次リーグ、2次リーグ、そしてファイナルリーグと凌ぎを削って文字通り世界ナンバーワンの称号を競う、言うなれば野球版ワールドカップだ。

その1次リーグ・アジアンシリーズが、他の3会場に先駆けて3月3日の東京ドームで開幕する。メジャーリーガーたちがどれくらい参加するのかがこの大会の意義と意味を左右することから、スタープレーヤーの動向が注目されたが、その心配はどうやら期待に変わったようだ。何しろ、スター軍団は母国の代表としてチームを編成してきたのだ。WBCは、各国の野球人が威信をかけた、まさに野球の世界最高峰の大会として君臨するに違いない。ちなみに1次リーグは16の国が4つのプールに分かれ、アジアの日本、韓国、台湾、中国が東京ドームで行われるプールA。プールBはアメリカ、カナダ、メキシコ、南アフリカの北米を中心にしたグループ。プールCは、プエルトリコ、キューバ、パナマ、オランダのカリブ中南米勢と欧州。そしてグループDは、ドミニカ共和国、ベネズエラ、オーストラリア、イタリアと中南米とオセアニアと欧州ということになっている。

各プールを総当り戦で勝ち抜いた上位2チーム、計8チームが4チームずつそれぞれA組とB組で総当りする2次リーグへ進む。そして2次リーグA組1位とB組の2位が、B組1位とA組2位とが準決勝を戦い、やっと決勝戦ということになる。ファイナルまで勝ち上がるのは大変なことだが、それでもサッカーと比較したりするのは無意味ではあるけども、どうしても野球の場合は今の段階では北米、中南米、そしてアジアが歴史的に見ても抜きん出ているように思われるのは仕方ない。
強いのはアメリカだけじゃない!
アジア枠のプールAでは、順当にいけば、まずは日本と韓国だろうが、オリンピックのアジア予選を見ても台湾は侮れないし、中国の監督は日本の野球を熟知しているジム・ラフィーバー(元広島カープ)だ。いずれにしても楽勝ムードはないといっていい。

プールBはアメリカが抜きん出て入るのは間違いないけども、2位争いのカナダとメキシコが面白そうだ。カナダには昨年32本塁打のジェーソン・ベイ外野手(パイレーツ)や22本塁打のジャスティン・モルノー内野手(ツインズ)をはじめ投手陣にも大リーガーが揃う。片やメキシコも投手陣にロドリゴ・ロペス投手(オリオールズ)、エルマー・デセンス(ドジャース)、野手陣もビニー・カスティーヤ三塁手(パドレス)などが名を連ねる。プールCは、メッツのベルトランとデルガドをはじめ大リーガーがずらりと揃ったプエルトリコが一歩リードしそう。

キューバは五輪などで実力は証明済みだが、大リーガーが出場する今大会ではパナマだって侮れない。プールDは優勝候補とも言えるドミニカ共和国とベネズエラの2強がどんなチームに仕上げていくかが見どころ。

ドミニカはヤンキースのAロッドが米代表を選択したが、それでも投手にはペドロ・マルチネス、ミゲル・バティスタ、内野手にオルティス、テハダ、レイエス、ソリアーノ、外野手にはラミレス、ソーサ、ギーエン、捕手はカスティーヨと説明不要のすごい顔ぶれ。ベネズエラも大リーグ屈指の左腕サンタナ(ツインズ)、ア・リーグのセーブ王のフランシスコ・ロドリゲスなどの強力投手陣が揃い、野手には日本でプレーする西武のカブレラ、ヤクルトのラミレス、巨人で活躍したペタジーニ(レッドソックス)も代表入りしている。

またイタリアの代表のキャッチャーは今季限りで引退が囁かれているメッツのマイク・ピアザだ。野球の国際化のためにと、国籍を持つイタリアの代表として名を連ねた。優勝を予想するとすれば、まずはアメリカということは言うまでもないが、相当不気味な存在となるのがドミニカ共和国とベネズエラそしてプエルトリコの中南米トリオ。次がメキシコとカナダの北米組とキューバといったところか。キューバ除けばこれらの国は現役大リーガーがずらりと並んでいる。
王ジャパンは勝てるのか?
大リーガーがこんなに揃って出場する国際大会は歴史上初めてのことだ。これまで国際大会といえば五輪だったが、大リーガーは基本的に不参加だった。WBCは五輪のレベルを遥かに超える。日本代表に勝機はあるのか。

一昨年のアテネ五輪を思い出して欲しい。日本代表は長嶋茂雄氏の元、シーズン中にもかかわらずプロ選手のみで編成したドリームチームとまで呼ばれたメンバーを送り込みながら、結果はまさかの3位だった。それも格下のオーストラリアに2度も負けてしまった。短期決戦では強いチームが必ず勝つとは限らないのである。その日本代表チームは国内組が中心のメンバーとなった。率いるのは福岡ソフトバンク・ホークスの王監督だ。シーズン開幕直前の最も大事な時期に、監督自身がチームをひと月近くも離れるのは異常なことだ。このことからもWBCに対する王監督の並々ならぬ決意が見て取れる。そうした意味からも王監督を恩師と仰ぐ松井秀喜と井口資仁の2人の大リーガーの出場辞退を残念に思う。

アメリカが本気モードであるのをはじめ、各国の盛り上がりに比べると日本国内はやや冷めた感じがする。優勝候補と言われる国の代表メンバーがずらりと大リーガーであることを見れば、この大会が五輪すら無視してきた大リーグの、つまりMLBこそが一番であることを誇示するための大会だということは歴然である。ワールドベースボールクラシックという名前からして、それを物語っている。クラシックという英語には古典という意味もあるが、最高峰とか一流という意味合いがある。MLBではオールスターを別名ミッドサマークラシックと呼び、ワールドシリーズはフォールクラシックと言う。つまりワールドベースボールクラシックもまたMLBの祭典であるとの意図がみえる。だからこそ、日本代表、王ジャパンには是非とも勝って欲しいのだ。WBCに日本の野球の命運がかかっているといっても過言ではない。

王監督の決意と覚悟は押して知るべし、なのである。松井や井口が参加を辞退したにもかかわらず、イチローは最初から積極的に参加の姿勢を強く示していた。そしてイチローはこうコメントしている。「五輪はアマの世界一だけど、WBCは本当の世界一を決めるもの。その大会の歴史を作る第一歩ですからね」「日本代表の中で一番サインを求められるのはきっと王監督。それを見て日本人として誇りに思うでしょうし、王監督の偉大さを強く感じると思う。王監督に恥をかかせるわけにはいかない。目標?もちろん優勝、世界一ですよ」いつもクールなイチローが珍しく闘志をあらわにした。

世界を知るイチローは、WBCという大会がどういう意味を持っているのかを最も的確に直感している。


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