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トップ >> 金子達仁のSports Press - アテネ五輪予選の北朝鮮戦。あの試合で日本女子サッカーは化けました! -

澤 穂希
澤 穂希
2006年、第1回目の「FLET’S 光 金子達仁のSports Press」のゲストは、このコーナー始まって以来初の女性ゲストの登場!女子サッカー、「日テレ・ベレーザ」のMF・澤 穂希(ほまれ)選手です。2004年アテネ五輪での活躍を期に、世界のTOPレベルに肩を並べるにまで至った女子サッカー成長の原動力に、金子達仁が迫る!
 

金子:昨シーズンのリーグ戦。ぶっちぎりでしたね。

澤:数字で言えばそう言えますね。

金子:振り返ってみて昨シーズンはどうでした?

澤:一昨年はケガが多くて、シーズン通じてフラストレーションが溜まっていました。それに比べると、昨シーズンは自分の思い通りのシーズンが送れたと思います。

金子:女子サッカー。2004年のアテネ五輪を通じて、すごく注目を集めました。サイクルから言うと、次のシーズンはエアポケットに陥っておかしくない年だと思うのですが、澤さんは昨シーズン、気持ちの面ではどうでしたか?

澤:よくそう言われますけど、私自身はアテネがあったからこそ昨シーズンは頑張れたという思いが強かったんです。たくさんの人が女子サッカーに注目してくれて、「今年頑張らないと女子のサッカーは再び注目されなくなる」という、プレッシャーとは違うんですが、とにかくしっかりやらなくちゃいけないと思っていました。

金子:20年位前の日本の男子サッカー選手は自分達でプレーするのと同時に「サッカーを広げたい」という伝道師としての役割もあったと思うんです。今、まさに澤さんが同じ立場だと思うのですが、日本の、特に小学生、中学生の女の子達のサッカーに対する意識って変わってきてると感じます?

澤:そうですね。自分が子供の頃はサッカーやっている女の子ってほとんどなかったですし。それが今では自分たちも女の子相手にサッカー教室やったりする機会も増えてますからね。「サッカー人口も全然違うな」って感じてます。

金子:上手な子も出てきてきてますか?

澤:もう全然うまいですよ(笑)。私の小さい頃に比べたら、ファーストタッチにしろ、リフティングにしろ、ゲーム感覚にしろ、全然優れてますよ。

金子:ちなみに澤さんのサッカーとの出会いは?

澤:一つ上の仲のよいお兄ちゃんがサッカーをやっていたんです。それでたまたま練習をやっているときに、お兄ちゃんの指導をしていた先生に「妹さんも蹴ってみない?」と言われてボールを蹴ってみたら、それがたまたまゴールに入って…。それが嬉しくて、お母さんに「私もサッカーやる!」て言って(笑)。

金子:お母さんに「女の子なのにサッカーなんて!」って言われませんでした?

澤:ウチの親って私が「やりたい!」って言ったことを「ダメ」って言ったことがないんですよ。それには本当に感謝してます。ただ親としては、何でもいいからスポーツをずっとやらせたかったという思いはあったみたいですね。それで3歳から水泳とサッカーを始めたんです。そのうち「どうも自分は個人競技には向いてないな」と思いはじめて(笑)、それ以来サッカー一筋に絞りました。

金子:さて、日本の女子サッカー。レベル的に、世界のTOPでプレーしてきた澤さんからするといかがでしょう?

澤:だんだん世界に近づいていると思います。代表の活動していても、例えば昔は対アメリカに0−8とか0−10とかいう結果だったのが、アテネ五輪で1−2とか。差が縮まってきてると実感してます。

金子:そのアテネ五輪。澤さんがサッカーを始めた頃には、おそらく想像もしてなかったであろう、「世界のTOP」というのが見えた大会だったじゃないですか?

澤:今までのどの大会より世界に一番近づいた大会でした。だからこそ、あそこ(準々決勝)で負けたのは本当に悔しかったです。でもその反面、その悔しい思いが次のステップに繋がったかな、という思いもあります。

金子:僕は、(アジア予選の)北朝鮮戦で「日本チームは化けたなあ」って思ったのですが。

澤:あれは本当に化けました(笑)。上田監督の采配もうまくいったし、自分たちも監督のやりたい、と思っていたことをフィールドで実践できたというところが大きな勝因になりました。

金子:今から振り返ってみて、あれだけすごい勢いで成長できた一番の理由ってどこだと思います?

澤:特にあのときのメンバーは本当に一つになっていました。メンバーの中で誰か一人が違う方向を向いていたら試合では勝てなかったと思いますし。北朝鮮戦のとき、試合前日の夜に選手だけのミーティングがあったんです。そこでキャプテンがそれまでの女子サッカーの歴史とか思い出とかを話してくれて、みんな大号泣ですよ。それでみんなテンションがあがって・・・。さらにその試合前のウォーミングアップに出る前に、スタッフがビデオを作ってくれていて見せてくれたんです。この試合にたどり着くまでのしんどかったこととか、チームが一つになるためのモチベーションビデオって言うんですかね。それを見て、またみんな号泣して(笑)。

金子:ポジティブな自己催眠に入った感じだ。

澤:あれはもう最初で最後なんじゃないかな、って。鳥肌が立つくらい信じられない出来事でした。

金子:じゃあ、アテネを終えてのチーム解散は相当さびしかったんじゃないですか?

澤:さびしかったです。五輪終了後、最初で最後のスタッフと選手合同の打ち上げみたいなものをやったんです。そのときも何人かの選手は大号泣で、上田監督に「辞めないでください!」とか言い寄ったりして(笑)。

金子:甘い思い出なのか苦い思い出なのかわからないですね。

澤:複雑ですね。

金子:さて、次の目標。絞られてますか?

澤:取りあえず目の前にあるのは2007年のワールドカップなんですけど、そのためには、まずアジア予選を突破しないと本大会にも出ることができないので。まずはその予選突破が絶対達成しなければいけない目標です。最終的には2008年の北京オリンピックがありますけど、まずは目の前にある目標を達成することですね。

 
 

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