見上げるような巨大なビッグウェーブに乗り、時に駆け下りるように滑走し、その波が生み出す渦やチューブの中をかいくぐるように、巧みにサーフボードを操りライディングする。一枚のボードと自らの体一つで海を相手にするサーフィンは、マリンスポーツ王道とも言えるかも知れない。その魅力は映画「ビッグウェンズデー」をはじめ「エンドレスサマー」「ノースシュア」などなど数々の映画で垣間見ることができる。
ところでこのサーフィンがれっきとしたプロの競技スポーツであることを読者の皆さんはご存知だろうか? 決められた本数のライディングの中でいかにアグレッシブに創造的な華麗な技を決められるか、その結果をポイントで競う採点競技なのである。
現在数多くの大会が行われている中、最もメジャーと言えるのがASP(assosiation of surfing profesional)が行っているワールドチャンピオンツアー(WCT)。1976年(女子は77年)から始まったこのワールドツアーは、今シーズンは3月のゴールドコースト大会(オーストラリア)を皮切りに12月のハワイまでまさに全世界で全10戦が行われ、世界中から参加しているトッププロサーファーの中からこの10の大会の総合ポイントで世界チャンピオンが決められる。
このワールドツアーで最も注目すべき選手はケリー・スレーターだ。1992年に20歳で史上最年少の世界チャンピオンになって以来、前人未到の8度の世界チャンピオンに輝き、長きに渡って世界のサーフィン界を牽引してきた正真正銘のスーパースターだ。実はそのスレーターも98年を最後に6年に渡ってその王座から見放されていた。だが33歳となった2005年見事に復活を遂げ世界チャンピオンに輝き、昨年も連続優勝を果たした。35歳になった今年は自身9度目となる世界チャンピオンに挑戦中なのだ。
だが、そのスレーターが今年は序盤大きく出遅れ第4戦を終わったところで第6位。第1戦の3位を最高に満足のいく成績を上がられていない。それでも本来の調子を取り戻せば、後半の巻き返しは十分に可能だろう。現在のポイントリーダーはオーストラリア出身のニック・ファニング。初戦1位になったあと、2位1回、3位2回と安定した戦いぶりを
見せている。2005年、2006年と後一歩のところでスレーターの後塵を拝し、2年連続2位に終わっただけに、今年こそはという思いは強いはずだ。これを追うのがアメリカ出身の
ダミアン・ホブグッドと、ハワイ出身で2002年から2004年まで3年連続世界チャンピオンになっているアンディ・アイアンズ。まだまだ、展開は予断を許さない状況だ。
残念ながらこのワールドツアーに日本人サーファーのフルエントリーは無い。また昨年まで千葉で行われていた日本大会も今年はツアースケジュールから消えた。魅力的な男たちの海の上での超人的なパフォーマンスを直接見ること機会が無くなったことはさびしい限りだ。
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