|
上田桃子がこんなに早く、アメリカツアーで活躍すると誰が予想しただろうか? しかもデビューとなった開幕戦から、彼女らしい伸び伸びとしたプレーで、優勝したかつての女王アニカ・ソレンスタムに迫る活躍を見せたのだ。
2月14日ハワイで始まったアメリカ女子ツアー開幕戦のSBSオープンで、上田は4バーディー3ボギーの1アンダーで初日を終えると、2日目は8バーディーと驚きのバーディーラッシュを見せ、6アンダーとスコアを伸ばし3位に付け、トップのソレンスタムに1打差で最終日を迎えた。最終日ソレンスタムらと同じ最終組で回った上田は、14番でバーディを奪うとようやく首位ソレンスタムに追いつく。15番のボギーで再び1打差となったが16番でバーディー。しかしソレンスタムもバーディーで1打差のまま。だが17番で上田がミスショットでまたもボギーだったのに対し、ソレンスタムは17番もバーディーで差は一気に3打差に開きここで勝負あり。上田は結局トータル7アンダーで5位タイに終わった。勝負どころでのミスは痛かったが、デビュー戦から十分に存在をアピールすることができた。
初日イーブンパーの62位と出遅れた第2戦のフィールズ・オープンでも、2日目にイーグルを決めるなど徐々に追い上げ、最終日は7バーディの猛ラッシュ。一時は通算9アンダーで順位を8位まであげたものの最終ホールのトリプルボギーで25位に後退したが、前週に続く攻めのゴルフは十分に評価に値するものだった。
そして2月28日からシンガポールで行われたHSBC女子選手権では、初日から
スコアが伸びず、最終日には80をたたき、11オーバー、57位タイに終わった。上田にとって初めてのアメリカツアーの壁だった。
|
昨年、日本の女子ゴルフシーンにいきなり上田の時代がやってきた。2005年7月にプロテストに合格直後、新人戦の加賀電子カップで優勝して以来、2006年は全く未勝利だった上田は、3年目の2007年にかけていた。序盤4月にライフカードレディスゴルフトーナメントで初めて優勝すると、あれよあれよという間に年間5勝をあげ、賞金女王になってしまったのだ。
上田のゴルフの魅力は得意の力強いドライバーと、強気の攻めゴルフだ。だがその強気の一方で肝心なところで大きなポカをやる。昨年も賞金女王を決定的にしたミズノクラシックのおよそ1ヶ月前、富士通レディース最終日、賞金ランキングで猛追する横峯さくらとのデッドヒート中、優勝を決めるはずだった18番のおよそ1mのパーパットを外し、この結果プレーオフに突入。プレーオフでも2ホール目に上田がガードバンカーに入れてしまい横峯の優勝を許してしまった。決定的なミスで敗戦濃厚だった上田は、コース上で涙を浮かべていた。結局その後、横峯が未勝利だったので事なきを得たが、ライバルに塩を贈るようなミスは今年に入っても変わらない。それでも上田の強気のゴルフは魅力的だ。
昨年、アメリカツアーの1戦でもあるミズノクラシックでの勝利で、賞金女王をほぼ確実にし、しかも今年のアメリカツアーのシード権を得た。今後、上田は8月までアメリカツアーに専念することが明らかになっている。上田のここまでのプレーを見る限り、日本人女子ゴルファーとして、久々のアメリカツアーでの優勝はもう間近に思える。本人は新人王を意識しているようだが、それどころかメジャータイトルだって夢じゃない。勢いに乗れば昨年の日本に続いて、アメリカでも上田の時代がやってくるかも知れない。
|