−今シーズンの井出さんはかなり苦戦しているようですが、今はどういう状況ですか?
「僕のマシンは、開幕の富士で全くダメだったので徹底的にチェックしたら、モノコック(=ボディ)に大きな問題が見つかりました。FNがワンメイクレース(同一規格のマシンで行われるレース)で、モノコックも共通とは言っても、モノコックは個体差の大きなパーツで当たり外れがあるし、僕のマシンは昨年大きな事故を起こしていて、その直後にやった影響の洗い出しが十分じゃなかったんですね。できるだけの対処をしました」
−第2戦のフリー走行でいいタイムが出ていましたね。
「鈴鹿では、今度はコースに対してのセッティングがうまくいかなくて、チームメイトの伊沢君と2人で全くダメでした。決勝当日の朝のフリー走行でトップタイムが出たのは、前日のウェットのセッティングのままで行ったら、たまたまはまっただけで、レースには生かせなかったんです」
ー第3戦のもてぎはスタートで4台抜きをしましたが、そのあとノーピット作戦(無給油、タイヤ交換なし)が裏目に出たように見えましたが?
「結局レースがテストになってしまいました。でも決勝直前に思い切ってセッティングを変えたら、うまく行ったんです。走り出してすぐに嬉しくて『これをやりたかったんだよ』って無線で叫んでしまいした。周回毎のタイムもかなりよくなりました。このレースは作戦がはまらず結果に繋がりませんでしたが、後半に向けていい方向が見えてきました。ウチのチームは今年スタッフが変わったばかりで、ここでの経験が足りなくてデータの蓄積が全く無いので、能力はちゃんとあるけど、時間がかかっています。僕たちはプロとして結果を求められますけど、日本のトップドライバーとエンジニアが集まったFNはそんなに甘くはない。自分でもイライラしてしまうけど、イライラしても状況は変わらないので、気持ちを抑えて少しでも良い方向に前進することを考えています。かなわないとは思っていないし諦めてもいない。後半に向けて速さを出していきたいです」