季のロジャー・フェデラーには“王者の風格”が漂っていた。全豪オープン、ウィンブルドン、全米オープンを立て続けに制覇。1年間での4大大会3勝は1968年に4つの大会が全てオープン化されて以来、史上4人目のことだ。フェデラーの1人勝ちに終止した男子テニス界だが、決して他のプレーヤーが弱いというわけではない。打倒フェデラーに燃えるオーストラリアのレイトン・ヒューイットだって年間1位に輝いたガッツ溢れる好選手だし、MAX250キロものサーブを武器とするアンディ・ロディックも、復活を果たしたアンドレ・アガシも、ついこないだまでアメリカの花形プレーヤーとして君臨していた。だが、正直、今のフェデラーは「強すぎる」のだ。サーブが強いわけではないが、ほぼライン上に叩き落とす正確さでリターンを封じる技術、そして絶妙なフォアハンドの組立から、相手に攻め込ませない頭脳的プレー。ここぞという時にはコートを軽々と駆け巡りボレーを決めるそのスタイルは、まさしく完成されたオールラウンダーだ。最終戦となる11月20日のマスターズカップでも全米オープンの雪辱に挑むヒューイットを6-0、7-6、6-0と一蹴。長期政権を予感させる強さで今季を締めくくった。こうなると来年の男子テニス界の話題は、フェデラーのグランドスラム達成と、それを誰が止めるのかに尽きる。フェデラーが唯一落とした全仏オープンは5月末に開催。2004年は全仏3度のV経験を持つクレーのスペシャリスト、グスタボ・クエルテン(ブラジル)にストレート負けを喫しているだけに、レッドクレーでの王者の戦いに要注目だ!
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