11月18日、鈴鹿グランプリ。2007年フォーミュラ・ニッポン最終戦。運命の神様はこの舞台に誰も予想できなかった大逆転劇を用意していた。
最終戦を前にポイントランキングトップは45ポイントをあげているブノワ・トレルイエ(IMPUL)。2位は4ポイント差に小暮卓史(PIAA
NAKAJIMA)とトレルイエのチームメイト松田次生(IMPUL)。トレルイエにとってはライバル2人の結果に関わらず、自分が4位以上でフィニッシュすればチャンピオンが決まる優位な展開だった。注目の決勝のスターティンググリッドは、1位に小暮、トレルイエは4位、松田11位だった。レースが始まるとトレルイエがすぐに巻き返して2位に付け小暮を追った。トレルイエはこのまま無理をせずチェッカーフラッグを受ければ、2年連続で年間チャンピオンになるはずだった。だがレース中盤、3位を走っていた小暮のチームメイト、ロイック・デュバル(PIAA
NAKAJIMA) と絡むアクシデントによってリタイヤ。小暮はそのままトップでチェッカーフラッグを受け、シリーズチャンピオンになった。と誰もが思っていたが試合後の車体の検査で小暮のマシンに規定違反が見つかり、この日のレースのポイントが剥奪されたのだ。結局、このレースで11位から4位まで追い上げた松田が、1ポイント差でチームメイトのトレルイエを抑えて、初のシリーズチャンピオンに輝いた。
松田はフォーミュラ・ニッポン参戦8年目にして初のシリーズチャンピオン獲得。しかも年間を通じて1レースも勝利することなく年間王者に輝いた。これは第6戦を除いた全てのレースでポイントを上げるという彼の粘りの走りと、IMPULチームのマシンの安定性がモノを言ったタイトルだった。