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| 大勢が決まる重要な初戦全力を尽くして勝ち点を |
日本が1次リーグで対戦する3カ国の中で、最も力が劣ると見られるオーストラリア。クロアチア、ブラジル戦を考える前に、日本は最も勝ちが見込めるこの初戦に全精力を傾ける必要がある。「オーストラリア戦がまずはすべて。その後のことは、終わったあとに考える」というジーコ監督のコメントは一種のレトリックだろうが、決勝トーナメント進出を狙うためには、これぐらい重要な一戦だということを物語っている。しかし相手も同様に考えているはずで、簡単に勝ち点3を獲得できるほど甘い相手ではない。裏を返せば、ここで勝ち点を奪えないようだと日本が次のステップへ進むのはかなり厳しい状況になるということだ。オーストラリアは98年にオランダを、2002年に韓国をベスト4へと導いたフース・ヒディンクを監督に迎え、本大会への出場権を勝ち取った。
ラインをコンパクトに保ち、ボールを奪取したあとは両サイドを広く使った攻撃でゴールを奪いに行くスタイル。しかし、これまでにヒディンクが目指すサッカーを具現化できているかというとまだまだ疑問符がつく。フィジー、タヒチ、ソロモン諸島といったオセアニア地区の格下相手には圧勝したが、南米5位で大陸間プレーオフに回ってきた古豪ウルグアイとの試合ではホーム、アウェイともにボールを支配され、ほとんど何もできない状態だった。唯一の得点となったブレシアーノのゴールも、低いセンタリングをキューウェルがシュートしそこない、そのボールが運よく絶好のシュートコースへ転がったおかげだった。32年ぶりの本大会出場決定でオーストラリアのサッカー界は祝賀ムードに包まれているが、冷静に評価を下すなら、浮かれてばかりもいられないはず。
ましてやヒディンクは各国に散った欧州組を中心にチーム作りを進めており、選手間の連携はまだまだ。しかも監督自身、オランダの名門クラブ、PSVアイントホーフェンとの掛け持ちで指揮を執るという異例ぶり。選手個々の資質、そして監督の求心力はすばらしいが、世界をあっといわせるためには、残された短い時間で大きな壁をいくつも乗り越えなければならないだろう。とはいえ、冒頭でも述べたように日本が楽に勝てる相手かというと、まったくそんなことはない。体格的に恵まれ、欧州の各国リーグで揉まれている選手は当たりも強い。ただし持久力では日本が完全に上回っているので、ゲーム終盤での速いパス回しと裏のスペースを狙った鋭い飛び出しが勝機につながるはずだ。オーストラリアが生んだ世界レベルのウインガーで、オセアニア年間最優秀選手に3回選ばれている。
爆発的な突破力と強烈なシュートが代名詞。シドニー生まれだが、イングランドへ渡り、17歳のときにリーズ・ユナイテッドでデビュー。世界中から注目される選手へと成長するが、その後、ケガとの闘いに明け暮れるシーズンが続く。リヴァプール移籍後の2004年にはチャンピオンズリーグで優勝を飾るが、まだまだ本調子には程遠い。しかし彼が本来の輝きを取り戻せば、オーストラリアの躍進も夢ではない。
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| オーストラリアが生んだ世界レベルのウインガーで、オセアニア年間最優秀選手に3回選ばれている。爆発的な突破力と強烈なシュートが代名詞。シドニー生まれだが、イングランドへ渡り、17歳のときにリーズ・ユナイテッドでデビュー。世界中から注目される選手へと成長するが、その後、ケガとの闘いに明け暮れるシーズンが続く。リヴァプール移籍後の2004年にはチャンピオンズリーグで優勝を飾るが、まだまだ本調子には程遠い。しかし彼が本来の輝きを取り戻せば、オーストラリアの躍進も夢ではない。 |
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| 司令塔を徹底マークして8年越しの借りを返す雪辱戦 |
日本対クロアチア戦は98年フランス大会以来の再戦となる。前回のチームにはスーケル、プロシネツキ、ボバン(日本戦は欠場)といったワールドクラスの選手が数多く名を連ねていたのに比べ、今回はあまり馴染みのない顔が並ぶ。しかし警戒しなければならないのは前回同様変わらない。スウェーデン、ブルガリア、ハンガリーといった強豪国と同組になった欧州予選で7勝3分けと無敗で1位突破を決めた実力は決してフロックではない。その予選で失点5というデータを見るかぎり、歴代のチーム同様に堅守というイメージを受ける。しかし、クラニチャール監督が標榜するスタイルは、「相手より数多くの得点を奪う」というサッカー哲学に貫かれている。3月に行なわれたアルゼンチンとのテストマッチでも3対2で競り勝っているように、クラスニッチ、プルショの長身2トップに加え、中盤にもスルナ、バビッチといった攻撃的な選手を起用。
日本はこのふたりにサイドを突破され、鋭いセンタリングを上げられると決定的なピンチを招くことになるので注意が必要だ。そして中盤の中央に君臨し、攻撃のタクトを振るのが監督の息子である21歳の若き司令塔ニコだ。ファンタジスタの系譜を受け継ぐテクニックとパスセンスをもち合わせ、所属クラブのハジュク・スプリトではチームの得点王と、自らの得点能力も高い。まさに監督の目指す攻撃的サッカーの体現者である。だが、クロアチアの攻撃パターンを見ると、そのほとんどが彼を経由して組み立てられているため、福西や稲本ら日本のボランチが徹底的にケアしていけば、やすやすとチャンスを作られることはない。一方、クロアチアの守備は自陣で深く守るオーソドックスなスタイル。コバチ兄弟の兄ニコが中盤の底でいち早く相手の攻撃の芽を摘み、弟のロベルトは3バックの真ん中でDFラインを統率する。
ときには5バック&3ハーフといった陣形になることもあり、「守備の文化」がしっかりと根付いていることをうかがわせる。こうしたチームのゴールをこじ開けるのは容易ではないが、遠めからのミドルシュートやダイレクトパスで揺さぶり、そのスキにできたスペースにスピードのあるFWが走りこめば大きなチャンスが生まれるはず。高さ勝負にはめっぽう強いが、速い攻撃にはほころびも見せるだけに、8年前のランスで惜敗した借りを、ニュルンベルクできっちりと返してほしいものだ。
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| クロアチア代表監督ズラトコ・クラニツァールを父に持ち、親子鷹で上位進出を狙う。「ボバンの再来」と言われる天才ゲームメーカー。ディナモ・ザグレブでキャリアをスタートした後、18歳でキャプテンに指名されるなど大きな期待を集めたが、2004年シーズン途中にフロントと衝突し、ライバルチームのハジュク・スプリトに電撃移籍。しかし代表チームでは存在感をキープし、欧州予選でも大活躍。本命視されていたライバルのスウェーデンに2連勝するなど、グループリーグの1位突破に大きく貢献した。 |
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| 司令塔を徹底マークして8年越しの借りを返す雪辱戦 |
日本代表にとって1、2戦目の結果にかかわらず全力で挑むことになるのが王者ブラジルとの一戦。これまでの通算成績は日本の5敗2分けと勝ち星なしだが、常勝のカナリア軍団と真剣勝負ができるのは現在の日本の実力を図る上でも極めて重要な試合となる。ブラジルは、前回大会予選とは打って変わって南米予選を順当に1位で突破。しかもこの期間に行なわれた南米選手権やコンフェデレーションズカップでも優勝しており、FIFAランキング1位の座を長らくキープしている。前回大会のフランスが失敗したように連覇は困難を極めるが、優勝経験のある主力メンバーが、年齢的にもピークを迎えているだけに、優勝候補の最右翼に間違いはない。そんなセレソンの特徴は、なんといっても爆発的な攻撃力にある。
10ゴールをあげて南米予選の得点王となったロナウドをはじめ、ブラジル新世代の怪物アドリアーノ、2年連続でFIFA最優秀選手に選ばれたロナウジーニョ、的確なパスワークと戦術眼が光るセレソンの若き司令塔カカが顔を揃える“魔法のカルテット”は破壊力抜群。これに加え、ロビーニョやアレックスといった控え選手も強力で、パレイラ監督は「攻守のバランスを考えたときにこれらの選手を同時に使えない」という贅沢な悩みを抱えているほどだ。これに対して守備はどうか。一部のマスコミではセンターバックに弱点があると指摘されることもあるが、ルシオはバイエルン・ミュンヘン、ルッキ・ジュニオールはレヴァークーゼンといったブンデスリーガの強豪チームでレギュラーを張る選手。他チームと比較しても見劣りするようなことはない。逆に日本の狙い目となりそうなのがピッチの両サイドにあるといえる。
攻撃参加を得意とするロベルト・カルロスとカフーがオーバーラップを仕掛けたときにできる裏の広いスペースを活かさない手はない。しかもロベカル33歳、カフーにいたっては大会期間中に36歳となる大ベテランということも考慮したい。このふたりとのマッチアップになるであろう加地や三都主がそのスペースを使って粘り強く仕掛け、相手の体力を消耗させれば必ずやビッグチャンスにつながるはず。何度跳ね返されても諦めずにアタックチャレンジすることが大事になってくる。さらに日本にとって幸運だったのはブラジルとの対戦が3戦目に組まれていること。ブラジルが初めの2試合に連勝し、すでに勝ち点6で決勝トーナメント進出を決めていたとすると、日本戦では主力選手を温存してくる可能性もある。そうなれば1年前のコンフェデレーションズカップと同様、互角の戦いができるかもしれない。
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| 98年にグレミオでプロデビューを飾り、パリ・サンジェルマンを経て03年にスペインのバルセロナに移籍。その翌年にはこの名門チームを6シーズンぶりの優勝に導くとともに、自らもFIFA最優秀選手に選ばれた。また、その前年にはセレソンの一員としてW杯日韓大会に出場し、ロナウド、リヴァウドとともに「3R」と呼ばれるアタック陣を形成し、母国の優勝に大きく貢献。今大会でも予測不能なトリッキーなプレーと卓越したテクニックは注目の的で、サッカー界のレジェンドとして名を残す存在になることも十分可能だ。 |
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