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中田英寿の「遺伝子」を引き継いだフットボールライフは今、始まったばかりだ!
 
今シーズン、サッカーのヨーロッパ各国リーグでは非常に積極的な移籍が行われた。そんな中、特に目立ったのが日本人選手たちの移籍だ。日本国中をアッと言わせた中田英寿の電撃引退で、海外で活躍する選手たちの動きに少々、かげりが見え始めるのかと思ったら、意外に活気を帯びてきたようだ。現在のオシムジャパンメンバーの中には海外組が含まれておらず、今後は徐々に豊富な海外経験を持つ選手たちがジャパンに選出されていくはずであり、彼らの今後の活躍に注目が集まる。日本人選手の海外移籍といえば三浦知良が1994年にイタリアセリエAのジェノアに移籍して以来、世界を目指す選手が増えてきた。

1998年に中田英寿が同じくセリエAのペルージャに移籍、世界にその名前を知らしめるまでになった。以来、イタリアのみならず、イングランド、オランダ、フランス、スペインなど、常に各国で日本人選手が活躍し、その経験を生かし、代表としても活躍するという土壌が生まれてきたのだ。そして、今シーズン、イタリア・セリエAでは過去最高となる、3人の選手が同時にプレーすることになった。カターニャの森本貴幸(元東京ヴェルディ1969)、メッシーナの小笠原満男(元鹿島アントラーズ)、そしてトリノの大黒将志(元フランス・2部リーググルノーブル)の3人である。特に大黒将志の移籍したトリノはイタリアセリエAでも名門チーム。彼は「セリエAは世界で最もレベルの高いリーグであり、そこでやりたいと思っていました」と移籍会見では開口一番に語った。実は、大黒は日本代表として、共に戦った中田英寿に「イタリア行き」の熱い夢を語っていたという。大黒自身も、今シーズンより、その中田の推薦で、中田本人も所属するマネージメント事務所であるサニーサイドアップに所属が決まり、今回の移籍もとんとん拍子に決まったというわけだ。まさに、今後は中田英寿の「遺伝子」を引き継いで、大黒将志はフットボーラー、そして人間的にも大きく成長していくはずである。「チャレンジしに来たので、恐れるものも、失うものも何もない!」そう語る大黒は絶対に我々の期待を裏切らない活躍を見せてくれるはずである。トリノ、そしてオシムジャパンの中心メンバーとしての大黒に熱い視線を送りたい。

大黒将志と同じくイタリア・セリエAに移籍したのが小笠原満男と森本貴幸である。小笠原は過去にも海外移籍の噂はあったが、今シーズン初めて実現した。その移籍先はメッシーナ。元、鹿島アントラーズの同僚である柳沢敦が昨シーズンまで、2シーズンに渡って在籍したチームである。小笠原は地味ながら、鹿島アントラーズ、そして日本代表のゲームメーカーとして堅実な活躍を見せてきた選手。メッシーナのフランザ会長は「以前から小笠原には注目していました。そのしっかりとしたプレー振りで我々のチームを勝利に導いてくれると確信しています」と、絶大な信頼振りを見せている。

一方、森本は日本人選手のヨーロッパチーム移籍としては最年少の18歳で、最高峰リーグセリエAへの挑戦だ。Jリーグで出場と得点の史上最年少記録を達成、U−15マンチェスター・ユナイテッドプレミア杯(アメリカ)でMVPに、そしてU−16ヒルデン杯(ドイツ)では得点王&MVPに輝く活躍を見せた森本には、海外のビッグクラブからも早くからオファーがあった。しかし、18歳未満は海外移籍できないというFIFA(国際サッカー連盟)のルールのため移籍を断念。このたび、18歳になって晴れて解禁となり、飛躍の機会をつかんだのだった。「最初はサテライトのチームでやるみたいなので、そこで結果を出してトップに上がり、そしてセリエAの舞台で得点をしたい。FWは点を取って評価されるますからね」と語る森本。日本代表にとっても森本の存在、そしてこれからの成長は大きい。ドイツで2得点に終わった日本の最重要課題はまさに決定力不足の解消なのだ。彼が20歳で迎える北京オリンピック、そして22歳で迎える南ア大会は森本の大会になるかもしれない。

そして、その動向が注目を集めていた稲本潤一。イングランドのウエストブロムウイッチから、彼が移籍先に選んだのがトルコのガラタサライだった。稲本は日本人初のトルコリーグ所属のフットボーラーになったというわけだ。トルコといえば前日本代表監督ジーコが今シーズン、采配を振るうのが同じくトルコのフェネルバチェ。この2チームは共にイスタンブールにあり、常にトルコリーグで優勝を争うライバル同士。その戦いにも興味がわくが、何よりもしっかり常に出場して、チームの優勝に貢献し、日本代表としても南ア大会での雪辱を期して、ポテンシャルアップをしなければならない。彼ら海外組の活躍、そして経験が今後の日本代表の実力アップに繋がるだけに、ぜひ検討を祈りたい。
 

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