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ィエゴ・マラドーナ、ヨハン・クライフ、ミシェル・プラティニ、フランツ・ベッケンバウアー、ロベルト・バッジョ……。長い長いサッカーの歴史の中、人々の記憶に残る偉大なサッカープレーヤーは数あれど、サッカーファンはもとより、サッカーにほとんど興味のない一般の人たちからも熱い視線を浴び続け、その一挙手一投足が新聞、週刊誌ネタになってしまうという一種の社会現象となってしまったのは、後にも先にもデイビッド・ベッカムただひとりなのではないだろうか。
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昨年の2002日韓共催ワールドカップ、また、今年の夏の来日でも一大フィーバーを巻き起こした。人気のバロメーターとなる、そのCFスポンサーの数も尋常ではない。明治製菓、ボーダフォン、TBC、アディダスなど数え上げたらきりがない。そのスポンサーからの収入だけでも数十億だという。
なぜ、ベッカムはそんなに注目を浴び、愛されるのだろう?当然のことながら、世界のトップレベルのサッカー選手であること。正確無比なフリーキックやコーナーキックで直接得点を重ねたり、派手なパフォーマンスを見せたかと思うと、自分でボールを持ちすぎることなく、チームプレーに徹して、パスを出す、そしてアシストをきっちり決める。そのバランスが素晴らしく良く取れた選手なのである。そんな姿が、辛口のサッカーファンを唸らせる。特に、55メートルの距離からのフリーキックで決めたゴールは今や伝説となっている。現在のサッカープレーヤーとしての地位は、とにかく、つらく苦しい練習の成果だ。もちろん、今でも人一倍の練習量をこなす努力の人なのである。
そして、常に笑顔を絶やさず、穏やかに過ごし、ファンも大事にする姿は子供から年寄りまでの心を惹き付ける。また、ヴィクトリア夫人、ふたりの息子であるブルックリンとロミオの家族を大切にする姿も幅広い層の共感を得ている。つまり、ファンはサッカー選手としてだけでなく、純粋に人間としてのベッカムの魅力に惹かれているわけだ。
そんな彼の本当の姿を描いたメディアが続々とリリースされている。DVD「D.ベッカム〜栄光の軌跡〜」(株式会社TDKコア・11月27日発売)や自叙伝「ベッカム:マイ・サイド」(扶桑社・発売中)などがそれ。その波乱に満ちた人生がよく理解できる。
現在、彼のサッカー人生において最もハードな日々を送っている。というのは、世界で最も厳しいリーグであるスペイン・リーガ・エスパニョーラにおいて、最も注目される最強チーム、レアルマドリッドの一員として戦いを続けている。レアルマドリッドにとって、リーグ戦優勝は義務付けられたも同然。プレーする選手が受けるプレッシャーたるや、想像を絶するものになる。まして、ベッカムは今季移籍したばかりの“新参者”であり、スペイン語もまだまだ不自由な中でのプレーは想像に余りある。また、今年は来年夏にポルトガルで開催されるヨーロッパ選手権の予選にはイングランド代表、それもキャプテンとして出場。イングランドは本選出場を決めたが、今後も親善試合などでイングランド代表としてのチームコンディション維持の義務を果たさなければならない。イングランド代表は66年の自国開催のワールドカップ以来、国際大会での優勝がまったくない。サッカーの母国の優勝をファンは望み、その期待はベッカムの双肩にずっしりとのしかかる。そして、UEFAチャンピオンズリーグでは、昨季、準決勝で無念の涙をのんだレアルマドリッドは雪辱に燃え、今季は優勝がまさに至上命令となっている。
そんな、超多忙なスケジュールをこなし、シーズン中はサッカー以外の仕事はないにしても、常にマスコミ、ファンの注目を浴びるというプレッシャーはすさまじいはずだ。そんな中、彼は笑顔でしっかり結果を出し続けるだろう。スポプレもそんな彼に熱い視線を送りたい。
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