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し前の話になるが、かつて“似たもの顔”ともてはやされたトム・クルーズが、デイヴィッド&ヴィクトリア・ベッカム夫妻の招待でサンティアゴ・ベルナベウに現れ、レアルの試合を観戦した。クルーズは大学時代にプロを目指しながら膝を骨折して断念した思い出があるほどのフットボール好きで、特にベッカムに心酔、以前から親交がある。
かと思えば、ペプシの新CMでジェニファー・ロペスとビヨンセと共演(なんと、マーシャルアーツでこのふたりの“ディーヴァ”と対決するという趣向!)したり、映画『ピンク・パンサー』の新シリーズ出演を依頼される(「フットボールを最優先するために断った」)など、ワールドカップ予選・対ウェールズで被った故障リハビリ中の“課外活動”が、妙に映画づいているベックス。あるいは、互いに“相思相愛”のファン関係にあるR&Bシンガー、アシャーが、アメリカン・ミュージック・アウォードの表彰式に、ベッカムの背中に羽を広げる、あの守護天使のタトゥーを背に描いた上着を着て現れたという話もある(アシャーは同賞でノミネートされた4部門すべてを受賞)。
ついでに言っておくと、夫妻の親友、エルトン・ジョンが、今さらながらにベッカムの浮気騒動を同情をもって“分析”しつつ、問題の女性(レベッカ・ルーズ)側に対してもっと断固たる姿勢を示すべきだとアドバイスしたとかしなかったとか。
いやはや、英米芸能界のベッカム人気は相変わらず高い。ただし、クルーズは「ベッカムは俳優よりもフットボーラーとしてもっとがんばってほしい」とエールを送っている。
面白いところでは、先ごろロンドンの『マダム・タッソー蝋人形館』に登場した『キリスト降誕』シーンを模したセット展示に関する喧々諤々。ベッカム夫妻はそれぞれ、アリマタヤのヨセフと聖母マリアに扮し、三博士の役割はトニー・ブレア、ジョージ・ブッシュ、エディンバラ公(エリザベス女王父君)。その周りを取り囲む羊飼いたちが、俳優のヒュー・グラントにサミュエル・L・ジャクソン、グレアム・ノートン(コメディアン)、天使役はカイリー・ミノーグといった具合。『タイムズ』紙によると、教会関係者はカンカンで、ヴァティカンのスポークスマンは一言「趣味が悪い」と切捨て、カンタベリー大司教も不快を表したという。先日には、怒った参観者のひとりによって一部が破壊されるという事件も起こった。いずれにしろ、こういうアンバランスで人を食ったジョークはいかにもイングランドらしい。博物館側は「ほとんどの方はちょっとしたお遊びの産物として楽しんでおられます」とのこと。むろん、ベッカム夫妻が与り知らぬところでのお話。
肝心の“フットボーラー”ベッカムは、故障明けで調子が今ひとつの状態が続いている。そんな中で、イングランド代表監督エリクソンが「やっぱりベッカムは右サイドでプレーするのがベストかも」と漏らしたとたん、レアルでも「そうなる方針」とメディアが騒ぎ立てた。ある練習風景でフィーゴが左サイドに回ってプレーしていたのが根拠だというが、これはあくまでジダンが故障で離脱している間のスクランブルだという説もある。あんまり周囲が「勝手なことを言う」ために、レモン監督もうんざり。「あれこれ考えて決めるのは私だ。皆さん、ご自分の仕事にもっと集中した方が身のためだと思う」とご立腹だ。
ベッカム自身はこう語っている。「センターがやはりいい。ボールに絡む機会が多いし、まるで練習気分でプレーに身が入る。右サイドも嫌なわけじゃない。クロスがばっちり決まったときの快感は捨てがたいからね。とにかく、監督の指示に従う」
ロベルト・カルロスも体調が悪いとかでスタメンを外されたり、悪質な「爆弾騒ぎ」で割り切れない中断があったりと、一時は首位バルセロナにぐっと迫る勢いも尻すぼみ加減。ベッカム、ロベ・カルの復調とジダンの復帰を待って今はじっと我慢の子というところか。
そのあたりを視野に入れて折り返し地点のリーガをざっと俯瞰すれば、最終的には「逃げるバルサを追うレアル」という図式が見えてきたようだ。焦点はチャンピオンズリーグを外れて国内に専念できるヴァレンシアの逆襲とその“タイミング”。遅すぎるようだと、大して楽観的な差ではないとはいえ、現在のバルサの貯金がものを言ってしまうかも。逆に「早い」と三つ巴による紛れが生じて、まったく予断を許さないことになるだろう。
むしろ、レアルとすればチャンピオンズの“快進撃”で心理的な高揚感をアップしてそのままリーグに持ち込みたい。2月にユヴェントス戦はすべてを占うカギになりそうだ。
なお、ベッカムは大晦日にイラク駐留の英国軍に向けてのメッセージ番組に出演した。3月には第三子も誕生する予定。ベッカムは必ずやそこに照準を合わせて体調をピークを持っていくはず。全開復調に向けて「気力充実、視界良好」の2005年正月といきたい。 |
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