それにしても、ベッカムが憧れたというレアルマドリッドというチームは世界のサッカーファンを驚かせてくれる。00年にはポルトガル代表のフィーゴ(移籍金約62億円)、01年にはフランス代表ジダン(移籍金約81億円)、02年にはブラジル代表ロナウド(移籍金約55億円)、そして今季ベッカム。これで4年連続、世界の超スーパースターを獲得したことになる。 高額移籍金ランキング 実は世界のサッカー界はバブル崩壊の危機に瀕しているといわれている。移籍金、給料の高騰がクラブチーム経営を圧迫しているのだ。おまけに、最も重要な収入源であるテレビ放映権料でさえ、リーグ戦開始を目前にして決定できず、なかなかリーグ戦がスタートしないという事態まで起こっている。 そんななかで、他のチームが大物選手獲得を控えているときに、レアルマドリッドの経営方針は異なっていた。スーパースターが大きな利益を生み出すという“哲学”のもとに大型移籍を実現してきたのだ。 しかし、金の力だけでこれだけの選手は集まらない。やはり、ベッカムが語ったように、選手自身がレアルマドリッドを選んでいるのである。昨季はリーガ・エスパニョーラ(スペイン一部リーグ)で優勝したものの、チャンピオンズリーグでは準決勝でイタリアのユヴェントスに敗れ、2年連続の栄冠獲得はならなかった。しかし、今季はまちがいなくリーグ戦、スペイン国王杯、チャンピオンズリーグの3冠にベッカムが大きく貢献するのは間違いない。
ところで、ベッカムの背中の番号がマンチェスター・ユナイテッド時代の7番から23番へ変わった。レアルマドリッドの7番といえばラウールのもの。移籍が決まったときから、変更はやむを得なかったわけだが、結局、彼が選んだのは23番だった。23番といえばマイケル・ジョーダンのイメージが強いが、ベッカムも以前からジョーダンへの憧れを口にしていた。実はベッカムのマネージメントを務めるSFX社はそのジョーダンとも契約している。その23番の新ユニフォームのこれからの売上はこれから4年間でなんと、50億円を越えるだろうと予想されている。
また、今回の来日を含むアジアツアーはレアルマドリッドのアジア戦略に基づいており、今後、日本を筆頭にレアルマドリッド、あるいはデイビッド・ベッカムのアジアでの“仕事”がぐんぐん増えそう。ほぼ年に1回の来日が期待され、ファンにとってはうれしい限りだ。しかし、喜んでばかりもいられない。レアルマドリッドはスーパースター軍団だけに、ベッカムとはいえレギュラーとして、ピッチに立ち続けるのは難しい。ポジションがフィーゴとかぶるため、なれないポジションでのプレーを余儀なくされるのは序の口。最大のコミュニケーション手段であるスペイン語の習得、マンチェスターからマドリッドという環境の変化など克服しなければならない“壁”は高く厚い。がんばれ貴公子!
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