季、セリエAに返り咲いた名門サンプドーリアの新戦力として、じわじわとその存在感を示しつつある柳沢敦。世界で最も厳しいリーグといわれるセリエAで、彼は大きな一歩を踏み出しつつある。
99年のシドニーオリンピックアジア予選での不本意な出来事の後、柳沢のプレーに「ゴールへの姿勢が感じられない」「戦う意志がない」などマスコミを始め、日本中のサポーターたちからの非難が集中した。が、柳沢は黙って自分の姿勢を貫いた。
しかし、その姿が「頑固」「意固地」に映るといった逆効果を生んだこともあった。若干22歳の彼には過酷過ぎる批判ではあったが「勝つために自分が打つことだけが最優先ではない」との姿勢は、ある意味、サッカープレーヤーとしての大きさを感じさせた。
以来、プレースタイルを変えずに柳沢は成長してきた。選手のプレースタイルの良し悪しはすべては結果が判断基準である。つまり、選手はどんなプレースタイルで戦おうが、チームを勝たせなければならないのだ。
今、セリエAという世界最高峰のリーグ、そしてサンプドーリアという名門チームに在籍していることが「ゴールよりも大事なものがある」という姿勢が正しかったということを物語っているような気がする。セリエAでも当然ながら結果がすべてである。柳沢は今季の開幕戦のレッジーナ戦以来、すべての試合に途中出場し(9月28日・第4節現在)、本来のポジションではないものの「勝利」のために必死に走り回っている。
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